青木玲緒樹が4大会連続の世界切符獲得 5日前の“大号泣事件”から立て直す「泣きながら荷物まとめてた」

 女子100m平泳ぎで優勝した青木玲緒樹(撮影・佐々木彰尚)
 女子100m平泳ぎの予選をトップで通過した青木玲緒樹(撮影・佐々木彰尚)
 女子100m平泳ぎで優勝した青木玲緒樹(中央)と準優勝の鈴木聡美(左)、3位の宮坂倖乃(撮影・佐々木彰尚)
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 「競泳・日本選手権」(5日、東京アクアティクスセンター)

 世界選手権(7月、福岡)の代表選考会を兼ねて行われ、女子100メートル平泳ぎは東京五輪代表の青木玲緒樹(ミズノ)が1分5秒89の好タイムで、派遣標準記録(1分6秒79)を上回って2連覇し、4大会連続の世界切符を獲得した。

 序盤からレースをけん引すると、最後まで力強く泳ぎきった。自身の持つ日本記録(1分5秒19)にも近い好タイム。「1分5秒台が2回しか出せていなかったのでうれしい。スピードの自信がなかったので合わせられて良かった」とうなずき、「内定をいただけたのでそれだけはホッとしてます」と胸をなで下ろした。

 5日前の“大事件”から立て直した。大会直前にもかかわらず調子が上がらない青木に、師事する平井伯昌コーチは「調子が上がってないのおまえだけだよ!」と叱責(しっせき)。「めちゃめちゃ怒られて大号泣した」と落ち込み、宿泊していた国立スポーツ科学センターから「泣きながら荷物をまとめて、もう帰ろうと思った」というほどだった。

 ただ、「このままじゃまずい。いったん冷静になろう」と自身を見つめ直すきっかけになった。悪い点を考え直し、平井コーチやウエートトレーニングの指導員と話あったことで、「逆に冷静に一つ一つ悪い部分を解決できた」と心身共に状態を作り直して、大会に間に合わせた。

 200メートル平泳ぎにも出場するが、まず世界切符を獲得したことで「決められずに200よりは自信を持てた」と安堵(あんど)する。世界選手権へは、「1分5秒台が出せたのは自信を持って臨めると思う。さらにこのタイムより上げないといけない」と、気を引き締めていた。

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