バスケ協会の三屋会長 八村の苦言問題で改めて言及「しっかり環境をつくりたい」と再発防止案 騒動から17日 ようやく公の場で言及

 取材に応じる日本バスケットボール協会・三屋会長
 取材に応じる日本バスケットボール協会・三屋会長
2枚

 日本バスケットボール協会の三屋裕子会長(66)が30日、都内で報道陣の取材に応じた。NBAレーカーズの八村塁が、日本協会と男子日本代表のトム・ホーバス監督を批判している問題で、前日29日に初めて声明文を出していたが、公の場で改めて「選手が安心してプレーできる環境をつくるのが我々の仕事だが、今ざわついている。ここでしっかり環境をつくりたい」と述べた。

 再発防止案として「海外選手と協会の窓口をつくる」「アスリート委員会を今よりも活性化し選手の声をより届ける仕組みを作ることが必須」を挙げ「今一度、選手が集中してバスケットをする環境をどう作るか真剣に考えていく」と話した。

 問題の発端は今月13日。八村がNBAの試合後に日本代表について言及し、「日本代表のやり方というか、あまり僕としてはうれしくないところがある」とし、強化面で「お金の目的があるような気がする」と指摘。ホーバス監督が続投したことについても「日本代表にふさわしい、男子のことも分かっている、プロとしてもコーチをやっていたことがある人に(監督に)なってほしかった。僕としても残念」と苦言を呈した。

 これに対し、日本協会は20日に渡辺信治事務総長が対応し「非常に重く受け取っている。ミスコミュニケーションがあった」と認めた。しかし、23日には八村が改めて日本協会の姿勢とホーバス監督の手腕について鋭く批判を展開した。

 この異常事態に対し、28日には日本代表の渡辺雄太(千葉J)が、この問題について言及。八村に許可を取った上で経緯を明かし、「僕はトムが大好き。日本代表のヘッドコーチとして誰よりもふさわしいと思っている。もし今回の件でトムが辞めさせられたり、精神的にしんどくて辞めてしまうというようなことがあった時には、この雰囲気を作った状態、世間の雰囲気を僕からしたら許せない。日本代表は崩壊していくと思う」と語っていた。

 これらを受け、八村の発言から16日間沈黙が続いていた協会トップも、29日に声明文を発表。「今一度、組織内外におけるコミュニケーション、情報発信、連携の在り方について見直しと改善を進める」とした上で、「ホーバスHCは、掲げる強化方針にコミットでき、最も適していると判断し、ロサンゼルスオリンピック出場に向け契約をオファーし、受諾いただきました。当協会としましては引き続きホーバスHCと日本代表チームを全力でサポートして参ります」と方針を示していた。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス