横綱武蔵丸の甥、光武蔵「プレッシャーは大きいけど、それも楽しい」序ノ口デビューへ決意

 稽古で相撲を取る光武蔵
 武蔵川親方の前で基礎運動に取り組む光武蔵
 稽古に励む光武蔵
3枚

 「大相撲春場所」(9日初日、エディオンアリーナ大阪)

 武蔵川親方(元横綱武蔵丸)の甥、光武蔵=本名アイルア・ダニエル=が西序ノ口14枚目で初めて番付に載る場所に向け、稽古に励んでいる。6日は東大阪市内の部屋で基礎運動、強化運動、申し合いなどで汗を流した。

 23年8月に来日し、1年間の研修期間を経て、昨年九州場所の新弟子検査に合格。今年初場所の前相撲を経て、いよいよ序ノ口デビューを果たす。「相撲の稽古はキツいけれど楽しい。もっと頑張りたい」。緊張よりも喜びが勝っているような、明るい表情だった。

 ハワイ出身で母親は師匠の妹のルアさん、兄は2019年秋場所限りで引退した元幕下の武蔵国。師匠も通ったワイアナエ高では、アメリカンフットボールのDLとしてプレー。QBサックが気持ち良かったというが、少年時代からYouTube等で映像を見て、相撲への憧れを抱いていた。

 182・7センチ、131・5キロのサイズは親方、兄よりは小柄だが、突き押しに徹する相撲は師匠譲り。長い研修期間を「しんどかった」と振り返るだけに、相撲を取る喜びに満ちている。武蔵川親方は「番付に載っただけ。まだまだ顔じゃない」と言い「今は押すことだけだ」と厳しい表情で語った。

 初場所の前相撲では同期生で元横綱朝青龍の甥、天狼星(錣山部屋)との対戦が注目を集めた。敗れたものの、その後は3連勝を飾った。

 師匠が伯父の元横綱、同期に元横綱の甥と、比較対象が多いことにも「プレッシャーは大きいけれど、それも楽しい」と前を向く。「掃除、片付け、ちゃんこ…部屋の仕事が一番キツかった」と語った。

 ハワイ出身らしい明るさ、前向きさで臨む場所。「自分の相撲、いい相撲を取って勝ちたい。そしたら気持ちいい。勝ち越したい」と、瞳を輝かせた。

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