永瀬貴規「意識しすぎず」8カ月ぶり実戦 新ルール初戦「有効」8年ぶり復活&組み手など一部反則緩和
柔道の全日本選抜体重別選手権は5日、福岡国際センターで開幕する。4日は計量が行われ、ともに2連覇を果たした男子81キロ級の永瀬貴規(31)=旭化成、同66キロ級の阿部一二三(パーク24)、パリ五輪60キロ級銅メダルの永山竜樹(パーク24)、女子52キロ級の阿部詩(パーク24)らがパスした。
五輪王者が約8カ月ぶりに実戦に臨む。永瀬は頬がこけた顔つきで会場に現れ、計量をパス。「いつもより(体重が)落ちにくかった感じはありますけど、問題なくけがもなくこれています」と状態を明かした。
1月から国際大会で導入されている新ルールが、国内初適用される今大会。廃止されていた「有効」が8年ぶりに復活するほか、相手の袖口に指を入れる組み手など一部反則が緩和され、攻防の自由度が高まる。永瀬にとって初めて新ルールで戦うことになるが「意識しすぎずに自分の柔道を突き詰めて、そのルールの中で戦っていきます」と泰然自若に語った。
長崎県出身で、地元・九州で行われる選抜体重別は3年ぶりの出場。現状、3連覇の懸かる28年ロサンゼルス五輪を明確な目標に置いていないが、「私がいることでもっと日本の81キロ級が盛り上がっていければいいのかな」と王者の自覚を漂わせる。「粘り強く、時間がかかってもいいし、最後は永瀬が勝つ、そういう試合を見せることができれば」と通算7度目の優勝を見据えた。