フィギュア・三浦佳生「本当に仲良い3人、もううれしすぎる」鍵山、佐藤とミラノ五輪代表「全身全霊でやっちゃおうよ精神」

全日本フィギュアの男子フリー演技を終えガッツポーズする三浦佳生=25年12月20日
全日本フィギュア表彰台で笑顔の鍵山優真(中)、2位の佐藤駿(左)、3位の三浦佳生
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 フィギュアスケート男子で初の代表をつかんだ三浦佳生(20)=オリエンタルバイオ・明大。調子が悪くない中、五輪シーズンに突入したが、昨年10月のGPシリーズ開幕戦・フランス大会では10位と失速。それでも諦めない男は、五輪代表最終選考会を兼ねた昨年12月の全日本選手権で3位に食い込み、五輪代表権を手にした。24、25日には、北京で行われる四大陸選手権に出場して最終調整。幼少期から切磋琢磨(せっさたくま)してきた鍵山優真(22)=オリエンタルバイオ・中京大、佐藤駿(21)=エームサービス・明大=と夢の舞台へ乗り込む。

 待ち望んだ五輪舞台へ、いよいよ戦いは始まる。3枠目の代表切符をつかんだ三浦。憧れを抱き続けてきた所で結果を出す。

 「やるからには、結果をもちろん残しには行きたい」

 全日本選手権。3枠目は友野一希(第一住建グループ)と争った。調子の波に悩まされ、もがいてきた今季。それでも、国内の大一番にはしっかりと合わせ、表彰台を勝ち取った。幼少期からともに戦ってきた鍵山、佐藤とミラノへ。三浦からは2人への並々ならぬ思いがあふれた。

 「本当にこの3人で行けるっていうところがうれしすぎて。ノービス、ジュニアで一緒にやってきた仲間。本当に仲良い3人で行けるっていうのが、もううれしすぎる」

 鍵山、佐藤と初めて出会ったのは8歳の時。鍵山とは軽井沢で行われた合宿、佐藤とは初めてのノービスの大会が初対面だった。当時、2人のスケートとは「諦めがつくレベルで差があった」というが、負けず嫌いな性格が三浦を突き動かした。

 「ジュニア1年目では僕も4回転を跳んでいたけど、駿は2発確実に決めていた。優真も安定していて、一歩抜けていた。このままでは一生3番。それで対抗心が芽生えた」

 それからは、技術について語り合ったり、ともに五輪へ行く青写真を描いたり。オフでも一緒に過ごす時間が多かった3人がそろって夢をかなえ「『3人で行けたらいいね』と話していた。まさか本当にかなうとは。目指してはいたけど、現実となるとすごくうれしい」と喜びをかみしめた。

 今季に入り、何度も壁にぶち当たった。好調を自覚する中で、GPフランス大会で失速。そこからはい上がることができたのは、新たに取り入れたメンタルトレーニングがあったからだった。良い時と悪い時の自分をそれぞれ書き出して自己分析。「脳で考えたことと体は直結する。『ご機嫌』でいることの大切さを知った」と、今では自分に集中。不調でも気持ちをいったんリセットし、切り替えている。

 スケートだけに時間を費やすのではなく、今季は休養も積極的に取る。休みの日にはドライブに出かけたり、家の掃除をしたりするなどリフレッシュ。その中で、昨年12月初旬に出会った一本の論文が転機となった。

 内容は、練習でできなかったことを引きずって翌日に持ち越した場合と、できなかった時点で諦めて翌日の練習に臨んだ場合でのパフォーマンスの差についてだった。研究では後者の方がいい結果を残したという。

 「自分も、すぐに切り替える考えに変えた。できないなら無理してやる必要はない。いったん切り替えてみたら、普通に次の日できた。諦めも大事だと感じた」

 今までは取り入れることがなかったメンタルトレーニングや、たまたま開いた本で目にした論文。苦しんでいた中での偶然の出会いが三浦の背中を押す。「たまたまそういうのが続いている。たまたま読もうと思って開いたページに出てきた。いい流れが来ている」。全日本選手権では流れに乗ったまま臨み、うれし涙を流した。

 実力で切り開いたミラノへの道。「ちっちゃい頃からテレビで見てきた、目標、夢だった舞台。自分を信じて練習を積み重ねたい。全身全霊でやっちゃおうよ精神で頑張ります!」。4歳から始まったスケート人生を表現する。

 ◇三浦佳生(みうら・かお)2005年6月8日、東京都出身。4歳から競技を始めた。21年全日本ジュニア選手権で初優勝。シニア本格デビューとなった22~23年シーズンは、GPシリーズで2戦連続2位に入った。四大陸選手権ではネーサン・チェン(米国)の最年少優勝記録を1カ月更新する17歳8カ月で頂点に立ち、世界ジュニア選手権も制覇。24年世界選手権は8位に入った。目黒日大高から明大に進学。168センチ。

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