永井大「日本魂見せつけて」国体5位!代表監督から指導受けた実力者が語る空手の魅力
東京五輪の競技や出場選手にゆかりのある著名人がエールを送る連載「私たち、応援します」。俳優で「東京五輪空手アンバサダー」の永井大(43)が登場。6歳の頃から空手に取り組み、学生時代には全国大会で好成績を残して、日本代表の林晃監督から指導を受けた経験も。新種目として採用された空手のスピード、気迫、表現力といった魅力が伝わることを願いつつ、日本勢の金メダルを確信している。
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空手が新種目に採用されたことは、率直にうれしいに尽きます。ポイントとか難しい部分もあると思いますが、空手の魅力は、組手に関してはスピードと技のレパートリー、形ではキレと気迫。鍛錬をしてる人にしかできない表現力で、ドラマチックにも見えますし、爽快感も伝わってくる。起承転結でひとつのドラマにもなってるので、楽しく見ていただけると思います。
日本代表の選手全員にメダルのチャンスがありますし、形の喜友名諒選手はほぼ間違いなく金を取ると思います。世界大会や過去の実績もそうですし、頭ひとつ以上出ているなと。組手はトーナメントの対戦相手によって大きく変わると思いますが、荒賀龍太郎選手は長年ナショナルチームを引っ張ってこられて、30歳を超えて選手生命もあと数年だと思いますし、集大成として頑張っていただきたいですね。
女子も植草歩選手は下にもぐっての中段突きを武器にしてるので、上下をうまく使いながら決められたら、チャンスはあると思います。染谷真有美選手にはスピードがありますし。
選ばれた選手にはメダルを取ってもらいたいですし、それをサポートしている先生方には、自分が現役でやっていた時とかぶっている方もおられて。日本代表の林晃監督は、僕の大学(東京農大)の先輩なんです。同じ新潟出身で、コーチもしていただいて、16歳からずっとお世話になっている先生で。世界で活躍されていた先生から指導を受けたのは、僕にとって非常に大きな財産で、うれしい瞬間でした。
昔は結構、気合でイケイケという感じが強い世界でもありましたが、林先生は新しい指導方法も取り入れながら選手を穏やかに包み込んで、心のケアもやっていただける先生でした。駆け引きがあるスポーツですが、『とにかく前に行け、下がるな』という教えが強かったですね。
コロナが選手の皆さんのコンディションに大きく影響したはずですが、何年も空手一筋でやられてこられて、練習は嘘をつかないと思います。大きな舞台で日本魂、オールジャパンのすごさを全世界に見せつけて、示してほしいというのが僕の気持ちです。
◆永井大(ながい・まさる) 1978年5月20日生まれ。新潟県出身。東京農業大学卒。2000年「未来戦隊タイムレンジャー」で俳優として本格的にデビュー。代表作は「特命係長 只野仁」「サラリーマン金太郎」など。「スポーツマンNo.1決定戦」でも身体能力を生かして活躍。松濤館流空手道2段。高校ではインターハイと国体で5位、大学でも国体5位。妻は女優の中越典子で、子供は4歳長男と2歳長女。