繁昌亭大賞に京大出身の笑福亭たま 仁智会長が絶賛「創作、古典、配信で落合博満!」

 繁昌亭大賞に輝いた笑福亭たま(中央)、奨励賞の林家染左(左)、上方落語協会の笑福亭仁智(写真パネルは奨励賞の桂阿か枝)=大阪・上方落語協会
 繁昌亭大賞に輝いた笑福亭たま(中央)、奨励賞の林家染左(左)、上方落語協会の笑福亭仁智(写真パネルは奨励賞の桂阿か枝)=大阪・上方落語協会
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 入門25年以下で、大阪・天満天神繁昌亭を中心に、その年最も活躍した上方落語家に贈られる「第16回繁昌亭大賞」が23日、大阪市内で発表され、大賞に笑福亭たま(46)=1998年入門=、奨励賞に桂阿か枝(50)=96年入門=、林家染左(50)=96年入門=が選出された。賞金は大賞10万円、奨励賞5万円。

 京都大学出身のたまは、コロナ禍で落語界も苦境に陥る中、昨年から落語配信で中心的な役割を担い、今年11月にはのべ200人以上の上方落語家が出演した「落語 for  the  future!」を企画するなど“プロデュース力”が高く評価された。

 たまは「もっと早くくれたら良かったのにという気持ち」と冗談めかした後、賞獲りの難しさに触れて「ただただ運が良かったんやなと思った。運が良くてうれしい」と笑顔。今後の改名については「師匠(笑福亭福笑)が『名前は自分が大きくしたらええんちゃう』というスタイル。自分もそう思っている」と否定した。

 同席した上方落語協会の笑福亭仁智会長は、たまについて「新作、古典、配信と三刀流。いまやプロデュースもするし、マルチな才能を発揮する協会にとって大事な噺(はなし)家の一人。順調に賞の階段をのぼって、ここまで来た気がする」と称賛。

 「古典落語の幅広い演目を自分のものにした」ことなどが評価された染左が「繁昌亭も全員4番(打者)じゃダメ。我々のキャリアは6番、7番。バントも進塁打も打てないと。そういう点が評価されたのだったらありがたい」と野球に例えた。それを受け、仁智会長は「たま君は創作、古典、配信で落合博満!かたや(染左は)吹石徳一!近鉄!吹石一恵さんのお父さん」と3冠王といぶし銀の名選手を挙げて祝福した。

 仕事で欠席した阿か枝は「亡くなった先代(桂)文枝師匠や先輩の皆さんのおかげでいただけました。今も明石に住みながら、大阪の繁昌亭で評価されたのは本当にうれしいです。同期の染左さん(大阪大学)とは大学は違いました(岡山大学)が、学生時代から落研で競い合った仲。一緒に受賞できたのは二人のこれからの励みになります」とコメントを寄せた。

 なお、最近の大賞受賞者は2015年・林家菊丸、16年・桂文三、17年・林家染雀、18年・桂かい枝、19年・桂三金、20年・桂よね吉。

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