宝塚歌劇花組トップスター柚香光主演の「ＴＯＰ　ＨＡＴ」が２１日、大阪・梅田芸術劇場で初日を迎えた。

　フレッド・アステア、ジンジャー・ロジャース主演の心躍るダンスと音楽で綴る、小粋でロマンティックなラブストーリーの同名映画をを２０１１年にロンドンでミュージカル化。宝塚では１５年に宙組で初演された。

　ダンスの得意な柚香にとっては、ブロードウェイのスターダンサー役はまさにピッタリ。幕開きのタップダンスや黒燕尾での優雅ショー、ショースターとしての魅力も遺憾なく発揮した。

　ヒロインの花組トップ娘役・星風まどかにとっては、宙組時代に続く２度目の出演。演じるモデルのデイルの誤解が誤解を生み、二人の恋は周囲を巻きこんだ大騒動へと発展していく。一途な可愛さと、モデルとしてのプライドを交差させ、キュートなヒロインを作り上げた。

　また水美舞斗がプロデューサーを、専科の輝月ゆうまがその付き人を演じ、同期の柚香を盛り上げた。音くり寿も落ち着いたマダム役で、演技の幅を見せつけるとともに、難曲も見事に歌いこなした。初演でもインパクトを与えたイタリアン人デザイナー役の帆純まひろが体当たりで演じた。

　柚香も２０日に行われたゲネプロで「１日１日を大切に、全員ケガなく、健康で過ごせますように」とあいさつしていた。