元テレビ朝日社員の玉川徹氏が２７日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」に出演し、兵庫県の斎藤元彦知事が疑惑告発文書問題を巡る第三者委員会の報告書を受け２６日に記者会見し、告発者対応は「明らかに違法」とする指摘に「専門家も意見が分かれる」などと反論したことに言及した。

　番組では、斎藤知事が「第三者委の指摘は尊重したい、一方で各論点については司法の専門家でも意見が分かれている。。県の対応は適切だった」と述べたことに触れた。

　玉川氏は「組織論としてあり得ないと思うんです」と斎藤知事の姿勢に疑問符を付けた。「知事が自ら設置して期間設定して第三者委員会が調査をする。当然ながら組織としては第三者委員会が事実として認定したものは事実として受け入れなければいけないんです。それを、自分が受け入れられないものに関しては受け入れませんということであれば意味がないんです」と、そもそも第三者委員会を設置した意味がなくなると指摘した。

　さらに玉川氏は「第三者委員会に限らず、組織の中ではいろんなことが決められる。決められたことに私は従いませんということであれば、組織がもたない。ましてやトップ。トップがそういうことをしてはいけないのは当然のこと。それをあえてやっている。知事を続けたいからだと思うんです」と述べた。

　玉川氏は続けて「たとえば、フジテレビを第三者委員会が調査していますけど、第三者委員会の調査結果をフジテレビが受け入れないとなったらどうなりますか。そういうことなんです」と第三者委員会の調査結果を受け入れない斎藤知事の姿勢を批判した。

　斎藤知事は会見で、認定された責しっせき行為をパワハラだと初めて認め「真摯しんしに受け止める。職員を不快にさせ、負担をかけたことを謝罪する」と表明した。一方、文書については「誹謗ひぼう中傷性が高いとの認識に変わりない。当時の判断としてはやむを得ない適切な対応だった」と主張。告発した元県幹部への懲戒処分の撤回を否定した。