篠田正浩監督死去 早大1年で箱根駅伝2区走る 名コーチは言った「新人の可能性」
映画監督の篠田正浩氏が25日に肺炎のためなくなった。94歳。株式会社・表現社が27日、発表した。すでに葬儀は家族葬で執り行われ、後日、お別れの会を行う予定。
篠田氏は岐阜県出身。早稲田大学卒業後、1953年に松竹に助監督として入り、60年に入社した女優・岩下志麻を監督2作目「乾いた湖」のヒロインに起用。66年にフリーとなり、同年に結婚した岩下とともに、独立プロ「表現社」を67年に設立。女優との“職場結婚”やほぼ同時期の独立に対し、周囲から大きな反対があったが、2人で乗り越え、「心中天網島」「はなれ瞽女(ごぜ)おりん」など映画史に輝く傑作を岩下とのコンビで生みだした。
中学3年の時、敗戦を迎えた。授業が嫌になり、陸上部で走ることだけが、自分を支えてくれたという。高3で国体の岐阜県代表に選ばれ、早大1年の時、箱根駅伝のメンバーに補欠で選出され、2区を走った。早大はこの年、2位を記録した。当時の監督は後にマラソン界の大スターとなった瀬古利彦氏を育て上げ、日本の長距離を世界のレベルに高めた中村清氏だった。レース後、なぜ補欠の新人を選んだのか?とたずねると、中村氏は、現在の実力上位者を並べたところで、チームはおそらく7位か8位だとし、「新人は自分の限界を自覚していないから、自覚した旧人より可能性が高い。このマンネリを変えるには新人の起用しかないと考えて、君をその一人に選んだ」と説明したという。
マラソンの練習で戦後の傷あとが色濃く残る東京の街を走り、通り過ぎていくアメリカ人が運転する外車を見て、さまざまな光景が物語として浮かんだという。それがのちに映画の世界に入るきっかけのひとつになったという。
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