三國連太郎さん十三回忌 佐藤浩市「楽しい笑い声を雲の上に届けたい」 羽田美智子は三國さんと佐藤の“確執説”語る
2013年に90歳で死去した俳優・三國連太郎さんの十三回忌法要が14日、東京都調布市の角川大映スタジオで行われた。生前の三國さんと親交が深かった俳優仲間ら400人が参列。三國さんの長男で俳優の佐藤浩市(64)と、佐藤の息子で俳優の寛一郎(28)はスピーチで、偉大な大先輩としてのみならず、父として、祖父としての三國さんへ向けての思いを届けた。
「利休」「釣りバカ日誌」などの代表作を誇り、日本の映画界に不可欠な存在として輝いた三國さんがこの世を去って、この日でちょうど12年。節目の法要には、同じく俳優として名をはせる息子と孫がそろって姿を見せ、思い出を語った。
2人は冒頭でマイクを握り、佐藤は「本日は最後まで三國の話をして盛り上げて、皆さんの楽しい笑い声を雲の上の三國に届けたいと思います」とあいさつ。寛一郎は自身の幼少時を振り返り「三國とおやじの会話の、独特の緊張感を覚えています。自分が軽々しく言えない存在ですが、尊敬する好きな俳優の1人です」と話した。
その後、北大路欣也、石橋蓮司、小林薫、渡辺えり、浅田美代子、吉岡秀隆、永瀬正敏、羽田美智子ら豪華な共演俳優陣らがスピーチした。映画「美味しんぼ」で三國さん、佐藤の両者と共演した羽田は、当時の2人に流れていた“確執説”にも触れ「緊張感はあれども、愛し合っている親子にしか映りませんでした」と述懐。これに佐藤は「わだかまりということは実際なかったんですが、同じ道を歩む息子として反発するようなピリピリした空気感は少しありましたが、羽田さんがいてくださって助かりました」と振り返った。
締めくくりには佐藤が「これだけの方々が来てくださって、昨日のことのように三國の話をしてくださる。雲の上で聞いてくれていたと思います」としみじみ。寛一郎は「本当に皆さんの話を聞くと、エゴイストでクレバーな方だなと思いました」としつつ、「僕は三國さんの思いを受けて、アクターにもスターにもならず、このまま邁進していきたいと思います」と決意を口にした。
