フジ検証番組 港元社長、女性社員だけの会合は「いい仲間ができていけば」と説明 メンバーは入社式で港氏が選抜
フジテレビは6日、同局と中居正広氏を巡る一連の問題に関する検証番組「検証 フジテレビ問題~反省と再生・改革~」を放送した。
同局は中居正広氏と元女性アナウンサーのトラブルに端を発した、コンプライアンス問題が明らかになり、今年3月には第三者委員会の調査などを発表してきた。
番組では、第三者委の報告書で認定した、取引先である歓心を得るため、性別・年齢・容姿に着目した会合について検証した。
2010年代後半、笑顔の港浩一元社長が、大勢の若手女性社員に囲まれた写真を映し、「彼女たちはあるチームのメンバーに選ばれた社員でした」と紹介した。
入社から1カ月ほどたったころに先輩から誘いを受けたという当時のメンバーは「そんな会があることも知らなかったし、何のための会かも分からなかったんで、ただビックリしました」と証言。会合の場所は都内の高級飲食店で、「当日その場に行くと、女性社員の方がたくさんいて『おめでとう!この会のメンバーに選ばれました』と言われて。『でもこのメンバーは港さんと一緒に仲良くお食事する会だから、本当に安心してここの会はセーフな場所だから、安心して参加してくれればそれで大丈夫です』と言われました。(参加者は)美しいすてきな女性がいっぱい集まっていて、これは見た目が重視される会なのだと思いました」と、社内の各部署の女性社員が参加していたと回想した。
番組では、港氏主催する会合のメンバーだったといい、主な目的は芸能プロとの会合だが、港氏がメンバーを労うための会合もあったと説明。港氏がバラエティー担当の役員だった2010年ごろに開かれるようになった。メンバー選抜については、元メンバーの社員は「入社式に港さんが来て。先輩のメンバーが『あの子がいいよ』と(港氏へ)推薦があって、港さんが最終的に指名していると聞きました」と話した。
ほかにどんな用事があっても基本的には必ず参加する、会のメンバーから誘われた飲み会は最優先で入れるなど暗黙のルールが存在。「選ばれてない女性もいるので、嫉妬につながったり。『あまりこの会のことは外に言わないでほしい』とは言われました」と話した。
VTRで取材に応じた港氏は「そういうつもりはないですし、『秘密裏』にとかそういう恐ろしい意味はないです。(取引先へのお酌を女性)1人でやっていたので、ちょっとそれ大変でしょ、もしもこういう会合があったときのためにチームを作ったらいいんじゃないかというのが発端で」と会を作った趣旨を説明。“他言厳禁”については「冗談なんですけど」と話した。
メンバーだった女性社員は「とりあえず接待のために呼ぶ。女性だからというのは女性蔑視ですし、女性社員はバカにされていたんじゃないかなと思います。本当に異様な会だったと思います。若手の女性だけを集めて、その若手の女性の中でも見た目の良い、接待に使える女性だけを集めている会というのは異常な会だと思う」と証言した。
こうした声に対して、港氏は「あーそうですか。いい仲間ができていけばいいなと思いましたし、先輩後輩のつながりが持てる会だなと思ってましたから、意外でしたし。申し訳ないなと思います」と述べた。メンバーが女性社員のみだったことには、「女性だけの方が話しやすいというか。女子トークといいますか、仲良くなれるなということですね」と言いつつも、「今の時代だと許されない会合なんだろうなと思っています」とも語った。
「Live News イット!」でキャスターを務める宮司愛海、木村拓也両アナウンサーのほか、清水賢治社長が出演。またゲストとして、ノンフィクションライターの石戸諭氏、オウルズコンサルティンググループ執行役員の矢守亜夕美氏を招いた。