伝説の音楽グループ 最後の存命オリジナルメンバー死去

 モータウンを代表するグループ、フォー・トップスの最後の存命オリジナルメンバー、デュークことアブドゥル・ファキールさんが死去した。88歳だった。22日、ミシガン州デトロイトの自宅で息を引き取ったという。

 最近まで活動を続けていたアブドゥルの訃報を、遺族は声明を通してこう伝えている。「先駆者であり、アイコンであり、音楽の伝説である彼の死を悼み、私たちの心は重いです。70年の音楽活動を通じて非常に多くの人々の人生に触れ、2023年末までツアーを続け、今年正式に引退しました」「象徴的な音楽グループ、フォー・トップスの最後に存命した創設メンバーとして、私たちはデュークの遺産が彼の音楽を通して何世代にもわたって生き続けることに慰めを見出しています」

 デュークは、全米シングルチャートのトップを飾った1965年の『アイ・キャント・ヘルプ・マイセルフ』を含むフォー・トップスの大ヒット曲を手がけた。同曲は、1966年のヒット曲『リーチ・アウト・アイル・ビー・ゼア』とともに、2週連続で全米シングルチャートの首位を獲得した。

 第一テノールを担当したデューク、2008年に72歳で他界したリーヴァイ・スタッブスが、バンドのリードヴォーカルの大半を担当していたが、デュークの歌唱はグループのハーモニーにおいて非常に重要な役割を果たしていた。

 グループを上手くまとめる才能に長けていたと言われるデュークは、2022年の回顧録『アイル・ビー・ゼア:マイ・ライフ・ウィズ・ザ・フォー・トップス』の中でこう語っている。「僕たちはまったく違う4人だった。でも、同じものを愛する気持ちがあった」「デトロイト出身の4人が集まったのは、音楽への愛、エンターテイメントへの愛、そして互いへの愛があったからだ」

 また、こうも綴っていた。「主は私を引退させることができるが、私は静かに闇夜に入るつもりはない。私はもう4分の1ではないことを知っている。残業をしているんだよ」

 ファキールは2回目の結婚相手パイパー・ギブソンさんと50年前に結婚し、7人の子供をもうけた。

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