おならを世界中から集めて爆音セッション 「シュールなばかばかしさ」くさくない真剣企画

 世界中から集めた屁の音をセッションするイベント「Gas the world~世界初!? 屁の音の祭典~」が5月上旬、大阪・Loft PlusOne Westで無観客・配信開催され、16発の屁が鳴り響いた。イベントを企画した奈良県在住のアーティスト・水内義人氏(43)は「ばかばかしいしいことを真面目にやる面白さをやってみたかった」と語った。

 1時間14分間のイベント開催中に専用Twitterアカウントへ寄せられた屁の動画(音声のみも可)を会場でリアルタイムで爆音再生しセッションする企画。事前に録りためた屁を送信することもできる。配信画面に映し出されたのは暗闇に置かれたスピーカーと、その前にある1本の白いロウソクのみ。屁がスピーカーから大音量で再生される音の振動でロウソクの炎が揺れる姿が映し出された。

 当初は有観客と配信を組み合わせた開催を予定し、来場者は会場にあるマイクに向かってリアルタイムで屁を披露できるはずだったが、緊急事態宣言により無観客・配信で開催。シュールで張り詰めた静けさの中で屁が再生された。74分間のイベントは音楽家の米子匡司氏によって録音され、後日、水内氏が運営する音楽レーベル・Mrs.triangle(ミセストライアンクグル)から発売される予定だ。

 音を使った展示やパフォーマンスを行ってきた水内氏は「ばかばかしいことを真面目にやる面白さをやってみたかった」と企画の経緯を語る。「配信でもただ見るだけでなく参加できたら面白いなと思って。おならは世界共通だしみんな基本的にできるから。参加できるとばかばかしいけど面白いというか、ふざけているけどその奥に何か違う意味が出て面白くなるかなと思って」。ロウソク1本のシンプルなセットは、屁を世界中から集めるスケールとの対比で「ものすごいシュールなばかばかしさ」を演出した。

 イベントでは計16発の屁が集まった。第1号は配信開始後27分が経過した時だった。「ビュルルル」と下降調で勢いのある音が流れた。 その後、「ブッ」と短めの音や「ヒュルル」と高めの屁など約30分間で3発が登場。残り時間が14分に迫ると一気に投稿数が増え、立て続けに12発が再生された。会場外で待機していた記者の元にも時折、爆音が漏れ聞こえてきた。

 想定より少なかったという屁の数に、水内氏は「もう少し分かりやすさがあったらよかったかな。もっと簡単に参加できたり見られたりすると、もう少し広く参加してもらえたりとかするのかなと思いました」と振り返った。続けて「Twitterっていうのが難しかったのかもしれない」と振り返り、名前が表示されるSNSで屁の動画をアップロードする難しさを思いやった。

 緊急事態宣言により急きょ、形式を変更せざるを得なくなった今回の企画。「お客さんを入れてまたこのイベントをちゃんと(できたら)。延期にしようかなとも思ったんですけど、どうせだったら配信だけでもできたら面白いかなと思ったりして。もう少しお客さんをちゃんと入れてやり直せたらいいかなと思っています」と話した。

(よろず~ニュース・今井 佳奈)

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