岸和田市長が続投表明 女性と性的関係で和解「あと1年の任期、しっかりとやっていきたい」維新から離党勧告
大阪府岸和田市の永野耕平市長(46)が9日、同市役所で記者団の取材に応じ「市長職については、反省すべき点は反省して、今後も市民のために尽くしていきたい。あと1年の任期がありますから、しっかりとやっていきたい」と述べ、市長続投を改めて表明した。
永野氏は、大阪府内の女性から性的関係を強要されたとして損害賠償を求める訴訟を起こされ、解決金500万円を支払い和解が成立。6日に開いた会見で、女性との不倫関係を認めて謝罪したが、性加害については「なかった」と否定した。
市長続投に意欲を見せながらも、所属する地域政党・大阪維新の会から除名されれば、市長を辞職する考えを示していた。同党は9日、綱紀委員会を開き「除名に至るだけの理由がない」として、最終的に離党勧告処分にしたと発表。3日に永野氏から出されていた離党届を受理した。
永野氏は、大阪維新の会からの離党勧告処分を受けたことについて「しっかりと重く受け止めたい。維新の会の力になりたいという思いがありましたので、足を引っ張ったと思っている。維新の会だから私を応援してくださった方もおられると思いますが、選挙の時に掲げてきた公約、約束をしっかりと果たす中で、有権者の皆さんにご判断いただきたい」と話した。
「人権侵害とか性加害でありますとか、セクハラ、パワハラは一切ない。ただ、自分としては妻がいる身でありながら交際関係にあったということは事実。それについては認めて、謝罪をしたい。女性とは交際関係にあったという認識」と、従来の主張を重ねた。
市議会で不信任案や辞職勧告が出された場合の対応を問われ「出されてないものについては、何も考えていない。出されたら考えたい」とした。
永野氏は「事実じゃないことで騒がれている。事実じゃないことは事実でないということをちゃんと伝えていかなければならない。仕事をしっかりと務める中で、頑張って返していきたい」と、市民からの信頼回復に努めると強調した。
この日、市役所前には約30人が「市長辞めろ」「性加害を許さない」「岸和田の恥」といったプラカードを掲げ、シュプレヒコールを上げた。永野氏は「見ていない」とし、6日の会見後の反響について「僕に連絡をいただけるのは僕と親しい人ばかりですから偏ったものかもしれませんけど、すべて励ましや応援ばかりでした」と明かした。
(よろず~ニュース・杉田 康人)