異業種交流会の居心地にハマりすぎ…奥さんから離婚届!仕事中毒&浪費家となった夫の末路
毎日のように各地で開催されている異業種交流会には、中小企業の経営者や個人事業主、営業マンなどさまざまな人が参加している。一方で、異業種交流会の居心地の良さにハマってしまい、家庭を壊してしまうほどのめり込んでしまう人もいるようだ。異業種交流会を長年主催されていたNさんに交流会の魅力とリスクについて聞いた。
Nさんが主催していた交流会は、ランチの時間を活用してビジネスの交流を図るというものだった。参加費も手ごろでビジネスを始めたばかりの人でも参加しやすい雰囲気が評判だった。多い時では30人以上が参加する会になっており、地域でも知られる存在になっていた。
「私が主催している交流会だけでなく、どこの会に行っても参加する方がいたんですよ」とNさんが語るように、交流会を渡り歩くように参加する人もいた。自分のビジネスをアピールしては、参加者とつながり、これ以上広がりがないと思うと来なくなるなって人もいたそうだ。
なかでも印象深い人物としてNさんは、交流会にハマり過ぎた結果、家庭が崩壊しかけたOさんについて話してくれた。
「Oさんは参加している交流会で、とても頼りにされる存在で、率先して参加者と仲良くなり飲み会などで信頼関係を深めていました。場合によっては参加者のサービスを購入するなどして注目を集めていましたね」
面倒見がいいと評判が高まるにつれて、少しずつOさんの態度が変わっていったとNさんは言う。
「周囲から認められるにつれて、だんだんと鼻につくようになっていったのです。仕事ができるアピールが強くなり、身につけるものの金額も高くなっているようでした。その結果、さらに周囲から『すごい』と言われ、まんざらでもない顔を浮かべていたのです」
一度、浴びせられた称賛の声に応えるように、Oさんは仕事で結果を出そうと奔走し、付き合いなどで使うお金も増えていったそうだ。
「そんなある日、Oさんが暗い表情を浮かべて会に参加してきました。詳しく話を聞くと、仕事や付き合いに時間と費用を費やしすぎたばかりに、奥さんから離婚届を突き付けられたというのです。交流会を自分の居場所だと勘違いしてしまったんでしょうね。それからは活動が大人しくなっていきました」
異業種交流会は、使い方によっては確かに有効なツールとなり得る。新たな視点を得たり、思いがけない協業が生まれたりする可能性も秘めている。しかし、それはあくまで、自身の軸足がしっかりと定まっていることが前提である。「人脈」という言葉に踊らされ、家族という最も大切な基盤を失っては、元も子もない。
名刺の数や、耳障りの良い賞賛の中に本当の成功はない。交流会は、人生を豊かにするスパイスにはなり得るが、決して主食ではない。そのことを、肝に銘じて交流会を活用すべきだろう。
(よろず~ニュース編集部)
