【クイーンS】テルツェット豪脚V!素質の高さ証明 ルメールは全10場重賞制覇に王手

 後方から差し切ったテルツェット(手前)
 ガッツポーズのルメール
2枚

 「クイーンS・G3」(1日、函館)

 北の大地で豪脚を発揮した。3番人気のテルツェットが4角11番手から好位勢をのみ込み、見事に重賞2勝目をゲット。鞍上のルメールはこれで自身の全10場重賞制覇に向け、残すところ小倉のみとなった。首差の2着に1番人気のマジックキャッスルが入り、格上挑戦だった8番人気のサトノセシルが3着に入った。

 発走直前から降りだしたスコールの中、真っ先にゴールに飛び込んだのは3番人気のテルツェット。北海道初参戦の4歳牝馬が、今春のダービー卿CTに続いて2つ目の重賞タイトルを手にした。

 この勝利で自身の全10場重賞制覇に王手をかけたルメールは「いつも通り後ろになったけど、冷静に走ってくれてリズムも良かった。ずっと手応えが良かったし、前が動いていたのでいい目標になった」と振り返る。今週からBコースに変わったためか、土曜から先行一辺倒の馬場傾向。この日も10Rまでの芝6鞍の勝ち馬はいずれも4角4番手以内だった。それでも名手は相棒のリズムを重視して後方待機。最後は力強い追い込みで素質の高さを証明した。

 前走ヴィクトリアM14着からの逆襲に、和田郎師は「レイパパレのように、軟らかい馬場でもスイスイ行きましたね」と21年の大阪杯覇者を引き合いに出してご満悦。「前走で体重が増えていた分、今回は減るのかと思っていましたが、張りが良くてそのまま。すごく充実している」と成長を感じ取っていた。

 今後はノーザンファーム天栄(福島県)に放牧に出て秋に備える。指揮官は「距離が延びても流れには乗れそう。コーナー4つも問題なかったですし」とレース選択の幅が広がったことを示唆。鞍上も「パワーアップしたら秋が楽しみ」と期待を膨らませた。放牧でさらに力を蓄え、G1の舞台で躍動するシーンが待ち遠しい。

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