【ボート】多摩川でひときわ輝く浜野谷憲吾 まずは是政の帝王に並ぶ多摩川16回目のVを狙う

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 華のある選手だと、改めて思う。浜野谷憲吾だ。今年は3月のからつで、全24場制覇を達成。7月には芦屋で行われた「オーシャンカップ」で、2007年3月、平和島での総理大臣杯(ボートレースクラシック)以来となる14年3カ月ぶり5回目のSG制覇を果たした。大舞台での輝きを取り戻し、今年の獲得賞金額でも、9991万9928円(9月12日現在)と、ランキング2位に付けている。

 その存在感は、地元・多摩川に出場するとひときわ大きくなる。新型コロナウイルスの影響で、各ボートレース場では大なり小なりの取材規制が敷かれている。多摩川では、取材エリアが限定されて、積極的に選手に近づけない。コメントを取るのが一苦労だが、浜野谷はレース後、カポック姿のまま報道陣に一言声をかけてくる。

 8月の一般戦、初日1走目に3コースから差して「いいね。淡水で稼げるときの感じだな。押しがある」と、満足そうに話した。2日目前半は5コースまくりで無傷の3連勝とし、「ゾーンに入ってる。早いね」と言いながら、後半で2着に敗れると「ちょっと外してたね」と、苦笑い。恒例となりつつある、レース後の一言コメントは、厳しさを増す規制の中で、癒やされる思いだ。

 1号艇で出場した6日目の優勝戦は、長岡茂一の持つ多摩川優勝最多16回のタイ記録が懸かる一戦だった。長岡も出場している開催で「是政(これまさ・多摩川ボートレース場の所在地)の帝王に並べたら光栄だね」と話していたが、4号艇・永井彪也のまくり差しに敗れ2着に終わった。3連単は1万3190円の好配当だった。

 浜野谷が多摩川通算15回目の優勝を飾ったのは、19年5月の一般戦。タイ記録に王手をかけてから、6回出場して優出4回を数えるが、是政の帝王のカベはなかなか厚い。次回の多摩川あっせんは、9月27日が初日のG1・ウェイキーカップ 開設67周年記念だ。年末に控える大仕事の前に、価値あるローカル記録の達成を期待している。(ボートレース担当・津舟哲也)

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