約5割が外国人観光客 大阪「大丸心斎橋」が時計売り場を1・6倍に拡大 客単価は約4割増
本館のグランドオープン5周年を迎え、今夏から大規模リニューアルを実施している「大丸 心斎橋店」(大阪市中央区)。その目玉となる時計売場では、12月4日に新たに3店舗がオープンし、売場面積が1・6倍に拡大された。
■ 需要が高まっている「高級機械時計」観光地やハイブランドの路面店が多いミナミの繁華街に立地する同百貨店。担当者によれば来客の約4~5割はインバウンド、その一方で国内客では40代以下の富裕層が増加傾向に。客単価は約4割増で、近年は50代以上(の客単価増加率)よりも高級志向がみられることから、需要が高まっている高級機械時計のカテゴリーを強化したという。
本館6階の時計売場には、品揃えが充実の直営ブティックなど、33ブランドが集結。時計専門店「BEST ISHIDA」による新業態「ラグジュアリータイムラウンジ」は、流通の少ないレアなブランドの紹介など、数カ月単位で一部の商品を変え、時計愛好家が逸品に出合えるための提案型ショップ。時計ボックスや時計に合うアクセサリーもセレクトでき、他ブランドとの自由な組み合わせも楽しめそうだ。
また、工房内で設計から製造までおこなう「ジャガー・ルクルト」、1860年にイタリア・フィレンツェで創業した「パネライ」といった、100年以上前から精度の追求とデザインにこだわる欧州の老舗ブランド2店舗が仲間入り。さらに、世界三大高級時計のひとつと称される「ヴァシュロン・コンスタンタン」は応接スペースやバーカウンターが併設され、よりくつろぎ空間で時計選びができるようリニューアルされた。
ジャパンブランドの品揃えにも注力し、今夏には「セイコー」がグローバルブランドを揃えた「セイコー ウォッチサロン」としてリニューアル。また、「カシオ ウォッチプレミアムショップ」は百貨店最大級の規模としてリニューアルされ、国内外の客に好評という。担当者は「時計売場はケース内のものを眺めるというスタイルになるため、ゆったりした空間自体も楽しんでもらえれば」と話す。
取材・文・写真/塩屋薫
(Lmaga.jp)