大谷翔平 人生初サヨナラ満塁弾で最速「40-40」達成!史上6人目「単純にすごいうれしかった」

 「ドジャース7-3レイズ」(23日、ロサンゼルス)

 劇的な一発で偉業を成し遂げた。ドジャースの大谷翔平選手(30)が、本拠地で行われたレイズ戦でメジャー史上6人目の「40本塁打、40盗塁」を達成した。四回に今季40盗塁目の二盗を決め、3-3の九回にサヨナラの40号満塁本塁打を放った。出場126試合目での到達は過去最速。シーズンは残り33試合。史上初の「50本塁打、50盗塁」にも期待がかかる。

 散髪したばかりの髪から水が滴り落ちる。チームメートから受けた手荒い祝福が心地よかった。「いや、もう、単純にすごいうれしかったですね」。大量のウオーターシャワーを浴びて全身ずぶぬれになった大谷が最高の笑顔を見せた。

 漫画のような試合展開。3-3で迎えた九回2死満塁の場面で打席に立った。「ほんとに1本、ヒットでいいし、四球でもいい。そういう気持ちでいった」。マウンドには過去の対戦で2打席2三振の左腕ポシェ。一発を狙う余裕はなかったという。初球、低めの136キロスライダーを無心で振り抜いた。

 センター右への打球。確信を持てず、その行方を見ながら一塁へ走った。フェンス際で跳んだ中堅手のグラブの上を白球が越えた。本拠地ドジャースタジアムがドーンと音を立てて揺れた。

 「勝てて、打てて良かったなっていう、興奮というよりかはほっとした感じの方が強かった」

 四回の打席で内野安打から二盗を成功させ、40盗塁目を記録していた。今季の盗塁成功率は驚異の91%。春季キャンプで取り組んだ走力向上のトレーニングが今に生きている。同じ試合で40本塁打目、40盗塁目を達成したのは史上初。出場126試合目も史上最速。千両役者ぶりを発揮して見る者の心を揺さぶった。

 日米通じて自身初のサヨナラ弾でチームを5連勝に導いたが、「最後に僕が打ったけど、そのチャンスを作ってくれる作業は必要。そういう人たちのおかげで打てた」と仲間への感謝を口にした。偉業達成にも「それが目的にはならない。勝つための手段としてやりたい」と言い切る。

 ちょうど1年前の昨年8月23日、投打同時出場したレッズ戦で二回途中緊急降板。精密検査で2度目の右肘靭帯の損傷が判明した。手術後リハビリのため、打者に専念したシーズンにメジャー史に残る記録を達成した。

 33試合を残し、年間50本塁打・50盗塁ペース。「50-50」は前人未到の大偉業だ。「その数が増えるということは、勝つ確率も高くなってくるということ。これからもっともっと大事な試合が多いし、自分の数字が上がってくると同時にチームが勝てるように頑張りたい」。だれも歩んだことのない道を大谷が突き進んで行く。

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