田中佑美は準決勝敗退 12秒91も世界の壁厚く7着も晴れ晴れ モデル挑戦で話題の美しきハードラー 女子100m障害

 「パリ五輪・陸上女子100m障害・準決勝」(9日、フランス競技場)

 田中佑美(富士通)は12秒91の1組7着で同種目日本女子初の決勝進出はならなかった。

 序盤から世界の猛者が先頭争いを繰り広げた中、必死に食らいつこうとしたが、中盤以降は突き放された。ゴール後はスッキリとした表情を浮かべていた。

 田中は予選は5着で前日には敗者復活戦に出場。先頭に迫り、組2着で突破していた。

 田中は7月上旬、世界陸連(WA)が定めるパリ五輪出場資格獲得条件の世界ランキングで39位となり、40位以内の出場条件をクリアした。「ギリギリ」の五輪切符獲得となったからこそ、17日の取材では「出場して終わりではなく、どこまで順位が上がるか分からないと強い気持ちで臨みたい」と、自身の伸びしろをアピールした。

 172センチの長身を生かした走りが持ち味で、昨季は日本人4人目となる12秒台をマークし、世界選手権に初出場するなど一気にブレークした。もっとも、世界選手権は予選敗退で「かなり後悔の残る世界デビューだった」と振り返る。

 異色の“芸能系”ランナーだ。幼少期にはクラシックバレエを習い、宝塚音楽学校を目指した。実際に願書を取り寄せたが、本気で志すには「腰が重かった」と、自身の気持ちを自覚して受験を断念。その後は中学から始めた陸上に専念した。

 今オフには「陸上を見たことが無い人にも興味を持ってもらえるいい機会」と、女性向けファッションメディア『BAILA』でモデルにも挑戦。「舞台に立つことは昔から好きだった。注目していただくことは昔から目指していたことに近いのかな」と話した。

 ◆田中佑美(たなか・ゆみ)1998年12月15日生まれ、大阪府出身。幼少期はクラシックバレエを習い、中学から陸上を始めた。関大第一高を経て立命大。20年セイコー・ゴールデングランプリ4位で、日本選手権は22年、23年ともに3位。23年世界選手権代表も予選落ち。同年のアジア大会3位。趣味は宝塚歌劇鑑賞とお菓子作り。172センチ。

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