【野球】待ち遠しい大谷のホームランダービー 思い出す16年の球宴
「MLBオールスターゲーム2021」のホームランダービーが12日、(日本時間13日)に開催される。MLB日本人シーズン最多本塁打記録を更新しているエンゼルス・大谷が満を持して出場。MLBにいても格段の飛距離をみせる大谷が優勝する可能性は十分ありそうで、今から待ち遠しい。
思い出すのは日本ハム時代の16年。当時、オールスターのホームランダービーでヤクルト・山田、ソフトバンク・柳田といった長距離砲に打ち勝ち、優勝をかっさらったシーンだ。ヤフオクドームの右中間席へ、バックスクリーンへと大きな放物線を描く飛距離にファンも大歓声。軽々と放り込んでいた。日本でのオールスター、ホームランダービーにファン投票で選出され「いつかは出たいと思っていました」と話していた大谷。優勝後「盛り上がってよかった。みんなとご飯に行きたいですよ」と、雄弁に話していた。
優勝賞金1億円と、桁外れの太っ腹企画だが、日本ハム担当当時から思っていた。賞金にはおそらくそれほど興味はないだろう。優勝することに意義があると純粋に打つことを楽しみ、今回のホームランダービーでは並みいるメジャー級の強打者を押しのけ、優勝するために全力でフルスイングするはずだ。
当時のオールスターは投手として選出されていたが、前の登板で右手中指のマメをつぶし、野手のみでの出場。それが災い転じて福と成したのか、打者として全力を傾け、第2戦でもホームランを放ちMVPに輝いた。「楽しめました」と、当時22歳の大谷は笑みを浮かべて話していたのを覚えている。
あれから6年。打撃ではもう、全米をとりこにしている「オオタニサン」。日本人初のホームランダービー優勝という快挙も、やってくれるだろうと期待している。(デイリースポーツ・水足丈夫)