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【野球】阪神・湯浅 進化の理由は数センチの変化 プレート位置を三塁側へ変え「八回の男」定着

 阪神・湯浅京己投手(22)は昨秋のみやざきフェニックス・リーグから、投球プレートを踏む位置を真ん中から三塁側に変更した。この取り組みが今季、セットアッパーに定着した進化の一助を担っている。数センチの変化がもたらした大きな変化の裏側を探った。

  ◇  ◇

 長さ61センチ。投手が主に軸足を蹴るために使う投球プレート。変更のきっかけは、現在ともにブルペンを支える加治屋から尋ねられたことだった。「なんで真ん中踏んでるの?」。湯浅は昨季まで、フォークやツーシームを生かすめにプレートの真ん中を踏んでいたが、「真っすぐを簡単に打たれることが結構あった」と課題を感じていた。

 「プレートの位置を変えてみるのもアリかな」。安藤2軍投手コーチらと相談して、自分に合う位置を探した。プレートの位置を三塁側に変更したみやざきフェニックス・リーグでは、4試合で計13回を4安打1失点。ルーキーイヤー以来の先発も経験したが、打者の反応を見ていく中で「真っすぐの角度がつく。空振りとかファウルになっていることが多い」と手応えを得た。

 スライダー系の回転をする湯浅の直球。安藤2軍投手コーチは、「右(打者)の逃げていく角度と、左(打者)の内に食い込んでいく角度がほしかった。右のアウトローを狙おうと思ったら、ちょっと頑張って前に腕を持って来て、我慢して投げないといけない」と解説する。

 同コーチによると、調子が悪い時は直球がシュート系の弱い球になるため、はじき返される確率が上がる。プレートの三塁側を踏むことで、球をより前で離す意識付けができ、そういった弱い球が出ない投球へとつながった。湯浅は「インコースに抜ける球も少なくなっていますし、徐々に体の使い方もうまくなって、ボールにも力が伝わっている」と効果を実感する。

 プレート位置を変更した利点がもう1点ある。今季、直球に加えて武器となっているのがキレのあるフォークだ。昨季から格段にレベルアップした要因としては「去年は、ワンバウンドでも『落とそう、落とそう』と思って投げていた。今はバッターの空振りをイメージして、良いイメージで投げられている」と湯浅の中で意識面の変化があった。

 同コーチは「アイツ(湯浅)の真っすぐの腕の振り、速いじゃん。良い振りしているから、あのイメージのままフォークを投げるのが正解。落とすじゃなくて、真っすぐを投げて勝手に落ちる感覚」と説明。三塁側を踏むことで、自然な腕の振りで、より高い所から投げ下ろすことができる相乗効果が生まれているという。

 今季、ここまで23試合に登板してリーグ2位の16ホールドをマーク。6日にリフレッシュを目的に出場選手登録を抹消されたが、16試合連続無失点で防御率は0・82と1点台を切った。度重なるケガを乗り越え、地道に取り組んできたトレーニング。日々の努力も相まって、足元に加えた小さな変化が、大きな躍進につながっている。(デイリースポーツ・阪神担当・間宮涼)

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