【野球】ヤクルト長岡は、本命、巨人・大勢のセ・リーグの新人王争いに割って入れるのか

 今季、ブレークの予感を漂わせるニューヒーロ候補、ヤクルト長岡秀樹(20)は、巨人・大勢(22)が大本命のセ・リーグの新人王争いに割って入れるのか。

 気の早い話だが、今季のセ・リーグの新人王は巨人の大勢(22)でほぼ決まりといわれている。開幕からチームの守護神として活躍。すでに1勝1敗21セーブ、防御率2・19の好成績で、逆転優勝の狙うチームには必要不可欠な存在となっている。

 最優秀新人いわゆる新人王は全国の新聞、通信、放送各社に所属する5年以上のプロ野球担当経験を持つ記者投票によって決まる。支配下選手に初登録されてから5年以内で、投手として前年までの1軍登板が30イニング以内、1軍での打席数が60以内などの規定をクリアしている選手が対象となっている。チームの担当記者数が単純に多く、セーブ王のタイトル獲得を視野に入れる大勢ががぜん有利な状況なのは間違いない。

 だが、まだ公式戦は折り返し点まで到達していない。今後、優勝争いはもちろんのこと、日本シリーズ出場を目指しクライマックスシリーズに出場できるリーグ3位以内確保のため熾烈(しれつ)な戦いが繰り広げられる。阪神・湯浅京己(22)らここまで活躍している選手もチャンスは十分だ。実際、後半戦で大活躍して新人王に輝いた選手を何人も取材してきた。

 その中で、打者として注目なのが3年目の遊撃手、長岡だ。昨年までの2年間で、1軍出場はわずか11試合、23打席しか立っていなかった。だが、今季は開幕から遊撃手の定位置を獲得。セ・パ交流戦終了時点で打率こそ・240と低いが、連覇に向けて独走するチームの貴重な戦力となっている。

 守備面でもセ・リーグのショートといえば、昨季まで3年連続5度のゴールデングラブ賞に輝いてきた巨人の坂本勇人(33)が第一人者だった。だが、今季は故障に泣き、出場試合が激減。守備の負担減を考慮し、近い将来、他ポジションへの配置転換があっても不思議ではない状況だ。失策もあるが、開幕からスタメン起用されリーグ3位となる守備率・9793は合格点で、守備でもアピールできる状況は整っている。

 チームが優勝争いのトップを走っている状況が、新人王争いに有利に働くことが多い。野球はチームプレーだ。1選手が個人的にいい戦績を残しても、最下位争いを演じているチームではあまり印象はよくない。その点、12日のソフトバンク戦(ヤフオク)で決勝打を放つなど、随所にチームの勝利に貢献する勝負強い打撃をみせている。

 確かに現状ではセ・リーグの新人王は大勢の一択。だが、ダークホースとして長岡の存在は侮れない気がする。=敬称略=(デイリースポーツ・今野良彦)

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