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【野球】DeNA・大和 金本&鳥谷に学んだ“鉄人魂”試合に出ることに意味がある

 阪神からFA移籍し、5年目を迎えたDeNA・大和内野手(34)。類いまれな「守備力」だけでなく、今季も得点圏打率が3割を超えるなど、勝負強さを発揮している。課題だった打撃は、2人の指導者との出会いで大きく変わった。そして阪神時代に金本&鳥谷が見せた試合に出続ける姿勢を胸に刻みながら、全力でプレーする男に迫った。

 シーズンは残り54試合。首位・ヤクルトとは12・5ゲーム差だが、大和は「下から追い上げる方からしたら、すごい楽しみやん」と力を込める。

 ここまで開幕から一度の登録抹消もなく、チームに貢献してきた。6月18日の阪神戦で走者と交錯し「左肘関節挫傷」の診断が下ったが、欠場は5試合だけ。25日の広島戦でスタメン復帰し、2安打を放った。

 ケガの際、トレーナーから「もう少し時間がほしい」と言われたが、大和は「『俺はそんな時間いらん』って言って。体が動くから」。診る側は完治させたいが、最後は大和の意向が優先された。この背景には阪神時代の先輩たちの姿がある。

 「試合に出ないっていう選択肢がないから。どれだけ何かが痛かろうが、それで結果が出なくても試合に出る事に意味がある。もちろん多少なりとも、チームにマイナスになってはいけないという思いもあるけど、それだけ人にチャンスを与えたくない」

 大和は“鉄人”と呼ばれた金本知憲氏や、1939試合連続出場の鳥谷敬氏の姿を見て育ってきた。骨折しても、肉離れをしても戦う姿を見てきたからこそ「ちょっと痛いから試合に出られませんとかは、俺はなんか違うかな」と言い切る。

 もちろんゲームに出続けるには“結果”が必要。「課題は打撃」と言われていた中、移籍した18年に当時1軍打撃コーチだった小川博文氏との出会いが大和を進化させた。

 きっかけは何気ない一言だ。「ちゃんとバットのヘッドを感じて打たなあかんぞ。バットを短く持ったら、バットのヘッド、感じひんやろ」。「バットを長く持ってみ。思い切って」。大和は「今までもそういう事を意識してやってたけど、感覚ってモノがあんまり分からなくて」と言うものの、その言葉を信じて阪神時代から続けた指3本分ほど短く持つ事をやめた。すると長打も増えただけでなく、今まで以上にバットをコントロールできるようになった。

 そして19年には「お父さんのような存在」と語った、田代富雄巡回打撃コーチと出会う。それまで大和は一つの打撃フォームにこだわっていたが「俺は現役の時、変えてたよ。変えないと気持ち悪いなら、変えた方がいいよ」。名伯楽の言葉は大和の体に響き、以降は手の位置や肩のラインを投手の左右で変えるようになった。

 佐野、牧ら若い力がチームを引っ張る中、大和は「脇役でいいんよ、俺は。若い子がノビノビできる環境作りをしてあげる。それも俺の一つの仕事やと思ってるし」。縁の下の力持ち、そして戦力として、34歳の力が後半戦も必要不可欠だ。(デイリースポーツ・DeNA担当・中田匡峻)

 ◆大和(やまと=本名・前田大和)1987年11月5日生まれ、34歳。鹿児島県出身。177センチ、77キロ。右投げ右打ち。内野手。樟南から2005年度高校生ドラフト4巡目で阪神入団。09年4月15日・中日戦(甲子園)でプロ初出場。17年オフにDeNAへFA移籍。ゴールデングラブ賞1回(外野手部門・14年)。

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