【野球】審判に「泣ける」甲子園 「上を向け」「奇跡の試合」 涙の球児に贈る言葉が話題

 熱戦が続く甲子園でいま、「審判」が話題になっている。

 6日、今大会の開幕戦となった国学院栃木(栃木)と日大三島(静岡)の一戦は、10-3と点差が開いた。球審の尾崎審判は試合後、両校がホーム前で整列すると、うつむく三島ナインに「大丈夫や、上を向け。甲子園で試合ができたことは誇りや。胸を張って終わります、礼」と声を掛けて試合を締めた。

 試合後、ネット上を中心に話題となり「こんな言葉を掛けられたら、泣いちゃうよ」「球児たちの心に一生の宝物になって残る」「泣いてしまった」「涙腺崩壊」などと、動画が一気に拡散された。

 さらに、12日に行われた八戸学院光星(青森)と愛工大名電(愛知)の2回戦では、延長十回、名電が美濃十飛(しゅうと)外野手(3年)の一打で劇的なサヨナラ勝利。実に1981年夏以来、41年ぶりとなる夏2勝目を挙げた。

 今大会は6月に心不全で急逝した、チームメートの瀬戸勝登さんの思いも背負うナイン。試合終了後、勝利球を受け取った球審の金丸審判は、主将の有馬伽久(3年)に何事もなかったようにそっとボールを渡した。「勝登と共に」と頂点を目指すチームに、粋なプレゼントとなった。

 また、13日の第1試合では、浜田(島根)と有田工(佐賀)の試合が行われた。ともに新型コロナウイルスの集団感染により、8日目に試合が組まれた一戦。5-3で浜田が18年ぶりの甲子園勝利を飾った。試合終了後、両校が整列すると球審の尾崎審判が「試合ができたのは奇跡。甲子園でプレーできるありがたさ、感謝の気持ちを持ってほしい」と選手に声を掛けた。

 この日も甲子園球場のスタンドには、満席に近い観客が詰め掛けた。一投一打に沸き立つグラウンド。勝った、負けたの結果以上に、プレーする姿が高校野球ファンの胸を熱くさせる。審判もまた、炎天下で戦っている。

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