ロッテ・佐々木朗希 ロジンバッグを握りしめる姿に思いが滲んだ復帰マウンド
ロジンバッグを握りしめる姿が、印象的だった。自己ワースト5失点KOのロッテ・佐々木朗希投手(20)である。
3日、楽天ーロッテ14回戦(楽天生命パーク)の6回1死満塁、雨にぬれ土で汚れたロジンバッグをつまみ上げ、交換を要求した。ボールボーイから新品を受け取ると、粉をまき散らしながら握りしめた。降りしきる雨でボールが滑るのだ。ストレートの質もフォークボールの落ちも悪くなっていた。5回まで3安打1失点に抑える好投だったが、雨脚が強くなった6回に5安打を許して逆転され、降板した。
公式戦の先発マウンドは、およそ1カ月ぶり。マメがつぶれプロ最短4回降板の7月1日の楽天戦(ZOZOマリン)以来だった。復帰マウンドにかける思いが、ロジンバッグを握りしめる姿に、にじんでいた。
一つ一つ課題を克服し、進化し続ける令和の怪物だ。雨のマウンドで悪戦苦闘した経験も、糧となろう。後半戦2勝7敗と負け越しているチームだけに、次回登板で今季7勝目のウイニングボールを握りしめる姿を見せたい。(デイリースポーツ・開出牧)