さつまいもで秋バテ予防!美肌やダイエット効果も期待 医師が勧める健康食

 自律神経を整えて「秋バテ」を治す方法を前にご紹介しましたが、今回は「さつまいも」を食べて秋バテ予防のお話です。

 さつまいもにはビタミンA・C・Eが豊富に含まれています。これらは免疫力をサポートし、体調を整えるのに役立ちます。また、カリウム・マグネシウム・鉄などのミネラルを含み、疲労を軽減します。さらに豊富な食物繊維は消化をサポートし便秘を防ぎます。健康的な腸内環境は免疫力強化に必須です。β-カロテンやポリフェノールといった抗酸化物質も含んでおり、細胞を酸化から守ります。

 さつまいもは秋の味覚とされていますが、収穫は8月から始まります。2~3ヵ月ほど貯蔵することで水分が抜けて甘みが増すので、最もおいしく食べられる時期が10月から1月頃になるのです。

 ところで、さつまいもを切った時に出てくる白い液体は食物繊維が豊富な「ヤラピン」という、さつまいもが傷ついた時に分泌する特有の成分で、カルシウムやマグネシウム、リンなどのミネラルを含みます。消化や腸の動きをサポートする働きがあるとされる栄養素で、実はさつまいもは美肌やダイエットフードとしても優秀なのです。

 ヤラピンは皮に多く含まれているので、皮ごと食べるとより効果的です。また、空気に触れると黒く変色する性質があります。そのため、さつまいもの皮に黒い蜜状のものや黒い斑点がついていることがありますが、これはカビや腐敗ではなく、ヤラピンが変色したものです。

 さつまいもは皮まで栄養が豊富なので、捨てずに食べていただきたいですが、生の皮にはトリプシン阻害物質という消化酵素を阻害する成分が含まれています。ビタミン類を壊さないために、弱火でじっくり加熱してから食べてください。ただし食物繊維の多い食べ物は、腸内ガスもよくたまります。いわゆる「おなら」は、腸が良く活動している証拠なので、これだけは仕方ありません。

 ◆松本浩彦(まつもと・ひろひこ)芦屋市・松本クリニック院長。内科・外科をはじめ「ホーム・ドクター」家庭の総合医を実践している。同志社大学客員教授、日本臍帯プラセンタ学会会長。

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