【にしたん社長の人生相談 お悩みクリニック】2浪2留の学生を御社なら雇用しますか
にしたんクリニックなどを展開するエクスコムグローバル株式会社の西村誠司社長があなたの悩みに答えます。
息子が2浪して、ある国立大学の文系に進みました。いま3年生なのですが大幅に取得単位が不足していて現時点で留年が確定しています。1留で済まず2留となれば経済的に厳しいので学費を出すのをやめようかと思いますが西村社長ならどうしますか。また、2浪2留の学生を御社なら雇用しますか。
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息子さんが2浪をして国立大学に進まれたものの留年が確定し、さらに留年を重ねる可能性がある状況は、親として非常に悩ましいことだと思います。学費の負担が重い中で、これからどうするべきかを考えるのは難しい判断ですが、息子さんの将来を共に考える良い機会と捉えることもできます。
息子さんの現状について話し合う際、留年の理由や大学で何を目指しているのかを丁寧に確認することが大切です。単位不足が学習計画や時間管理の問題に起因する場合には、どのように改善すれば良いか具体的に考える余地があります。一方で、学業への意欲自体が低下している場合には、大学を続ける意義を見直す必要があるかもしれません。
経済的な負担が大きい場合、休学を提案するのも一つの選択肢です。休学中にアルバイトやインターンシップを経験することで、学費を一部でも自分で賄うことを試みると良いでしょう。これにより、息子さんが金銭の価値や責任感を学びつつ、将来に向けての視野を広げるきっかけになるはずです。また、休学期間中に自分の適性や目標を再考することで、進路に対する意識が変わる可能性もあります。
「2浪2留」という経歴が就職活動にどう影響するかを心配されるのも当然ですが、私の会社では経歴よりもその人の成長や意欲を重視しています。留年や浪人の経験があっても、それをどのように乗り越えたかが重要です。例えば、挫折から学んだ教訓や、努力して得たスキルを具体的に語れる人は、むしろ評価されることが多いです。
息子さんにとっても、自分の強みを見つけ、それを伸ばす努力が必要です。大学を続ける場合は、学業以外の経験も積極的に取り入れ、自己PRにつながる実績を作ることが重要です。アルバイトやボランティア、資格取得など、多様な経験を通じて「自分を成長させる場」を作る意識を持つと良いでしょう。
親として最終的に大切なのは、息子さんが「自分の人生を生きる」という意識を持てるようサポートすることです。経済的な面での支援が難しい場合は、その現実を正直に伝えることで、息子さんが自ら進路について真剣に考える機会を与えることができます。その際、「見放すのではなく、自立を促すための決断」であることをしっかり伝えることが大切です。
どの道を選んでも、親が見守り、応援しているという姿勢を示すことで息子さんの自信につながります。家族としてできることを一つ一つ考えながら、息子さんと共に未来を築いていけるよう取り組んでください。
◇西村誠司(にしむら・せいじ)1970年生まれ、愛知県出身。「イモトのWiFi」「にしたんクリニック」などを展開するエクスコムグローバル株式会社代表取締役社長。名古屋市立大学を卒業後、外資系コンサルティング会社に入社。2年で退職して25歳で起業、現在年商333億円に成長。TikTokフォロワー数4万7000人。