子育て中の女性に特化したハロワの進化にハイヒール・リンゴも驚き 「公的機関、どんどん頼ろう」

厚生労働省の「女性の雇用支援に関する情報発信」というプロジェクトに参加させていただいたのですが、その中で先日、渋谷の「マザーズハローワーク」の視察がありました。そこはシングルマザーの方や、子育て中だけど働きたいお母さんに特化したハローワークです。私が知っていた普通のハローワークはちょっと雑然として、隣席とも近かった。でもこちらは小さな子どもの遊び場スペースや、相談席の隣にバギー置き場もあり、子連れでも安心して相談に行くことができます。心地よい適度な音量の音楽も流れていて、込み入った家庭事情を話しても、内容が隣のブースまで聞こえる心配もないのです。

今回のコロナ禍で、派遣切りなどにあったお母さんが新たに仕事を探しても、条件が合わないことも多いようです。ですがここでは残業なしの職場や、子育てに優しい求人内容が数多く見受けられました。企業の方もマザーズハローワーク専用で依頼、開示している案件もあり、他のハローワークでは閲覧できないものも多くあります。子育て中でも無理せずに働ける勤務条件のお仕事を、通常のハローワークで開示するとその必要のない方まで応募してしまう可能性もあります。だからまず、本当にその条件でなければ働けない人に紹介しているのです。

場所も公的なものなので、駅近の一等地にあります。私が視察したのは東京の渋谷駅から徒歩3分ですが、大阪府内にも何カ所もあり、大阪駅前ビルや難波など、子連れでも通いやすい交通の便の良い場所に設置されています。

だけどこんなに便利なお母さんに特化したハローワークがあることを、恥ずかしながら私はこのときまで知りませんでした。私の周りの仕事を探している知り合いのお母さんたちに聞いても知らない。つまり宣伝しているつもりでも、本当の意味で宣伝が足りていないのです。

いまの時代、プライベートを知られたくない人は多いと思います。だから匿名でのSNSが発展しているとも言えます。リーフレットではなく、もっと若い世代がわかる方法でマザーズハローワークを知ってもらわないといけない。もちろんHPなどネットでお知らせもしていますが、本当に知りたい人がその情報を目にできていない。マザーズハローワークに限らず、発信したことに満足するのではなく、本当にその情報を欲している人にきちんと届け、知ってもらうことが大切だと痛感しました。

日本人は苦しい時に助けてと援助を求める力(援助希求力)が弱いと言われています。苦しい時に助けを求める事は恥ずかしい事ではない、という事をしっかりと教育課程で教えて欲しいし、そんな時はもっと公的機関を頼っても良いのではないでしょうか。

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