泥酔騒動の寺地拳四朗 みそぎのV8 因縁の36歳・久田哲也に大差判定勝ち
「ボクシング・WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ」(24日、エディオンアリーナ大阪)
今年国内初の世界戦が開催され、王者・寺地拳四朗(29)=BMB=が3-0(118-109、118-109、119-108)の大差判定で同級1位の挑戦者・久田哲也(36)=ハラダ=に勝利し、8度目の防衛に成功した。
静かな展開の中、寺地は2回にワンツーの右ストレートで先制のダウンを奪う。その後もシャープな左ジャブから始まる的確なパンチの選択で、打撃戦に持ち込みたい久田を封じた。
当初このカードは昨年12月19日に同会場で予定されていたが、発表直前の11月末に王者の寺地が酩酊状態となって他人の自家用車を傷つける問題を同年7月に起こしていたことが発覚。被害者との示談は成立したが、この騒動の影響で試合は中止となった。
寺地は日本ボクシングコミッション(JBC)からライセンス停止3カ月、制裁金300万円、6カ月の間に通算48時間以上200時間以内の社会貢献活動を義務づける処分を科された。拳四朗はゴミ拾いや小学生の登下校の見守りなど社会貢献活動を行った。3月1日に処分が解除され、再度、久田との試合が組まれた。
両者は17年4月にも寺地が保持していた日本同級王座に久田が挑戦するはずだったが、直前に寺地の世界戦が決まり試合をキャンセル。4年前から因縁が続いていた。
通算戦績は寺地が18戦18勝(10KO)。久田が47戦34勝(20KO)11敗2分け。