56歳永田裕志 退団危機経て13年ぶりIWGP挑戦も玉砕「諦めるときは辞めるとき」挑戦継続を明言「新日本の源流見せられた」
「プロレス・新日本」(15日、愛知県体育館)
IWGP世界ヘビー級選手権が行われ、王者の後藤洋央紀(45)が、永田裕志(56)を17分38秒、GTRからの片エビ固めで撃破し、2度目の防衛に成功した。永田は2011年12月の棚橋弘至戦以来の団体最高峰のベルトに挑戦し、18年ぶりの戴冠を目指したが、玉砕した。
永田は長男でレスリング全国中学王者の裕生君(15)、小島聡(54)を引き連れて入場。また、実況は盟友だったテレビ朝日の野上“ジャスティス”慎平アナウンサーが務めた。左脚にはテーピングを施していたが、気迫あふれる戦いを展開。後藤のラリアットを腕固めに捕らえると、鬼の形相で腰を落とし白目になった。同期だった中西学の大☆中西ジャーマンや、雪崩式エクスプロイダーなど大技も繰り出して勝機を狙ったものの、心身ともに充実期を迎えている王者には及ばず、3カウントを奪われた。無念の表情だったが、退場する際には大きな「永田」コールに包まれた。
1992年の入団以来、新日本プロレス一筋33年で、かつてはIWGPヘビー級王者として当時の最多防衛記録である10度を誇り「ミスターIWGP」という異名も取った56歳。昨年の契約更改の際“引退勧告”を受けていたことも明かしたが、今年1月も契約更新となり、2月11日にIWGP世界ヘビーを初戴冠した後藤にいち早く挑戦表明していた。
18年ぶりのIWGP戴冠はならず、「チッキショー。(挑戦は)13年何カ月ぶり?勝ちたかったなあ。悔しくて悔しくて、しょうがないよ…。やっとつかんだ挑戦権だったのにな。でも、後藤は強い。やっぱ苦しんで苦しんで、IWGPを獲っただけのことはある。そういうのが腹の底から(出ていて)とてつもない強さを感じた」と振り返った。
久々のタイトルマッチについて「最高潮の舞台ですよ、本当に。わき上がり方が違う。自分の感情が」と明かし、「(挑戦まで)長かったねえ…。でもIWGPを獲ることを念頭に、さまざまな試合、タイトルマッチをやってきて、いろんなベルトを(巻いたが)、やっぱりIWGP戦が一番。なんとしても、もう1回獲らなきゃ。もう時間はそこまで残されてないかもしれないけど、やっぱりこれからも改めてIWGPのことを念頭に戦っていきたい」と想いを込めた。
もう1度IWGPを目指しますか?という問いには「当り前じゃない」と即答。「常に俺の頭の中には、それが念頭にあるから。あきらめる時が辞める時だ。俺がベルトを獲るか、俺の体が動かなくなるか、どっちが早いか」と力を込めた。
また、最近の新日本プロレスで乱入や介入が多いことも踏まえ、「もしかしたらそれも今回の挑戦での俺の役目だったかもしれませんね。使い古された言葉かもしれませんけども、やっぱ“ストロングスタイル”。相手にスキを与えずに、一瞬のスキでも見つけて取りにいく。腕でも脚でも。お互いの状況を探りながら攻めていく。最後は意地の張り合い。今日は(意地の)張り合いで洋央紀に負けました。新日本の源流をちょっとだけ。ま、年の功って言ったらあれだけど、うまく見せられたかなと。まだまだ頑張ります」と自負を込めた。
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