井上尚弥が史上最多世界戦27連勝!メイウェザーら抜く大記録 無敗ピカソの粘りに手を焼き反省「よくなかった」も自身初2戦連続判定も3-0完勝 年間4試合完遂

 「ボクシング・4団体統一世界スーパーバンタム級タイトルマッチ」(27日、リヤド)

 王者井上尚弥(32)=大橋=がWBC同級2位アラン・ピカソ(25)=メキシコ=を判定3-0(120-108、119-109、117-111)で下し、防衛に成功。自身初の2戦連続の判定勝ちとなったが、ジョー・ルイス、フロイド・メイウェザーを抜き歴代単独トップとなる世界戦27連勝を果たした。通算成績を32戦全勝27KOとした。

 25日の会見後に仕上げたという桜色の髪で登場。1回はじっくりとピカソの動きをみながらの立ち上がり。しかし、2回開始からコンビネーションで畳みかけて一気に攻勢に出て完全に主導権を握った。3、4、5回も多彩なパンチで流れは渡さず。6回開始から一気の連打で追い込み、プレッシャーを強めていく。KOこそならなかったが、最後まで集中を切らさずに完勝した。

 試合後のインタビューでは「今夜よくなかったです。なんだろうな、よくなかった」と反省。「4戦こなすことができて、満足はしてますけど、ちょっと疲れました。ゆっくり休みます」と語った。

 13年以来自身2度目の年間4戦をこなし、今後はさらなるビッグマッチへ視界が広がる。来年5月に中谷潤人(27)=M・T=との東京ドーム決戦が計画されているが、井上は試合前に「(大橋会長から)来年フェザー(級転向)も考えていると。中谷戦もどうなるかわからないと言われている」と語り、来年5月にフェザー級に転向し、日本男子初の5階級制覇に挑戦する可能性もあることを明かしていた。

 ◆世界戦連勝記録

 名前(国) 連勝

 (1)井上尚弥(日本) 27

 (2)ジョー・ルイス(米国) 26

 フロイド・メイウェザー(米国) 26

 (4)フリオ・セサール・チャベス(メキシコ) 25

 ダリウス・ミハエルゾウスキー(ポーランド) 25

 (6)スベン・オットケ(ドイツ) 22

    ジョー・カルザゲ(英国) 22

 ◇井上 尚弥(いのうえ・なおや)1993年4月10日、神奈川県座間市出身。相模原青陵高でアマチュア7冠。2012年10月プロデビュー。14年4月にWBC世界ライトフライ級、同年12月にWBO世界スーパーフライ級、18年5月にWBA世界バンタム級の王座を獲得。19年11月にワールド・ボクシング・スーパーシリーズで優勝し、22年12月にバンタム級で世界主要4団体王座を統一。23年7月にスーパーバンタム級2団体王者となり、4階級制覇。同年12月にスーパーバンタム級でも4団体の王座を統一した。身長165センチ、右ボクサーファイター。

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