J1神戸がイニエスタの執念体現 終盤に波状攻撃→フェルマーレン来日初弾でドロー
「明治安田生命J1、神戸1-1C大阪」(15日、ノエビアスタジアム神戸)
神戸は後半ロスタイムにDFトーマス・フェルマーレン(35)が来日初ゴールを決めて、1-1でC大阪と引き分けた。MFアンドレス・イニエスタ(37)の契約更新発表後、初の試合で執念を見せた。
ラストプレーで追いついた。GK前川のゴールキックに始まり、DF菊池が頭で競り勝つ。そこから波状攻撃。最後はDFフェルマーレンが来日初ゴールを左足で豪快に蹴り込んだ。「自分にとっても特別なゴール。サポーターの前で勝ち点1を手繰り寄せた」。4試合ぶりにスタンドを埋めたサポーターと興奮を分かち合った。
緊急事態宣言により、ホームゲーム3試合を無観客試合とした神戸は今回から上限5000人での有観客試合を再開。まずスタジアムが沸いたのは後半12分だった。MF井上に代わってMFイニエスタが登場。今季初めてホームのサポーターの前でプレーした。
試合前の5月11日。37歳の誕生日を迎えたイニエスタは神戸との2年間の契約延長を発表した。「ヴィッセル神戸に関わり続けて偉大なことを成し遂げるというモチベーションが自分を動かしている」と説明する世界的名手が神戸にもたらしたものはプレーだけではない。勝者のメンタリティー、最後まであきらめない姿勢などもチームを変えてきた。
闘う集団になりつつあるチームは今季まだ連敗なし。「あきらめない姿勢が良かった」と三浦監督は勝ち点1を評価する。イニエスタも復帰後4試合目で今季最長の33分間プレー。次につながる執念の引き分けだった。