サッカー W杯史上初の女性審判員選出の山下良美主審「複雑な思い」も「ベスト尽くす」

 11月に開幕するW杯カタール大会の審判員に日本から選出された山下良美審判員(36)が20日、オンライン取材に応じた。「W杯は夢のまた夢というか、夢にも思えないような夢でした。本当に夢にできるということのうれしさもあふれてきましたし、そこからは幸せな気持ちとか感謝の気持ちとかがわき上がってきました」と率直な思いを語った。

 W杯では史上初となる女性審判員の選出。山下審判員ら主審3人と副審3人の計6人が名を連ねた。日本サッカー協会の扇谷健司審判委員長は今回の選出に「女性の活躍によって女性の審判員が山下さんを目指してトライしていただいたり、審判の数が増えていったり日本のサッカー界にさらに貢献ができるような形になればいいなと思います」と期待を寄せた。

 実績のある男性審判員が多くいる中で日本からは唯一の選出にもなった。山下審判員は「うれしい気持ちはあるが、日本人として参加することには責任をすごく感じています。複雑な思いも正直ありますけど、私ができることは自分自身のベストを尽くすこと、尽くさなければいけないのが私の参加するにあたっての責任」と語った。

 山下さんは2015年に国際審判員に登録され、19年の女子W杯フランス大会や21年の東京五輪も担当。今季はアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)でも女性として大会史上初めて主審を務め、国際経験を積み上げてきた。現在は主にJ3で審判を務めている。W杯を見据え、今後のさらなる向上のためJ1、J2など上のカテゴリーを担当することも「考えなければいけない」(扇谷審判委員長)と視野に入れていく。

 W杯では世界トップレベルのスピードで試合が展開される。山下審判員は「心がけることは今までと変わらずいつも通りのパフォーマンスができるように。そのためにも日々の努力が必要だと思っていますので、W杯までの期間も努力して準備したい」と力を込めた。

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