J1鹿島・岩政新監督が初陣星 オウンゴール誘発の鈴木「必要だったのは信頼」

 後半、選手に指示を出す鹿島・岩政監督
 前半、先制し鈴木(40)と抱き合って喜ぶ鹿島・岩政監督
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 「明治安田生命J1、鹿島2-0福岡」(14日、カシマスタジアム)

 鹿島はFWエベラウドのゴールなどで福岡に2-0で快勝し、岩政大樹新監督の初戦を白星で飾った。6試合ぶりの勝利で勝ち点43として2位に浮上した。

 岩政新監督が初陣を飾った。勝利の瞬間、小さく両手の拳を握った後、ベンチで祝福の輪に包まれた。今季序盤に代行を務めたが、正式に就任したことで「逃げ道がない存在となった」。選手の個性を重視し、「心中できる」と言い切るほど、選手に寄り添う。

 勝利をもたらしたのは「個性」の象徴でもあるFW鈴木だった。前半10分に巧みな個人技から先制点となるオウンゴールを誘発。「大樹さんに絶対ついていくと決めている」という背番号40は、ベンチ前の岩政監督に向かって“突進”。熱烈な抱擁を交わしたまま、芝生に倒れ込んだ。

 「必要だったのは戦術ではなく信頼だった」と鈴木は語った。新たな力を得た選手たちは、粘り強く6試合ぶりの勝利をつかんだ。敵将の長谷部監督も「最近の鹿島ではなく、もともと持っている鹿島の強さを感じた」と認めるほどだった。

 「この熱量を残りの試合でもぶつけたい」と鈴木は手応えをかみしめた。「信頼」で結ばれた指揮官のもと、鹿島が生まれ変わろうとしている。

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