「明治安田Ｊ１、神戸３－０湘南」（８日、ノエビアスタジアム神戸）

　神戸が３－０で湘南に快勝し、勝ち点７２で２連覇を果たした。リーグ連覇は２０２０、２１年に達成した川崎以来で６クラブ目。前半にＦＷ宮代大聖（２４）、ＭＦ武藤嘉紀（３２）が得点して主導権を握り、最終節まで３チームに優勝の可能性があった混戦を制した。１１月に天皇杯全日本選手権を制した神戸は、同一シーズンで複数の主要タイトル獲得も初めて。

　自分でゴールを決めなくても、エースはきっちりと仕事をやり遂げる。ＦＷ大迫勇也が得点に絡む働きで勝利に貢献した。前半４３分だ。自陣からＦＫをＧＫ前川が大きく前方へ。このロングボールを相手ＤＦに競り勝って落とすと、拾った佐々木が抜け出し、ゴール前で詰めた武藤が２点目を決めた。

　さらに後半２５分にはゴール前の混戦でボールを足元に収めて、後方へ絶妙のラストパス。これをＭＦ扇原が左足で目の覚めるようなシュートを放ち、勝負を決める３点目。「自分たちが思うような試合運びができた。勝つべくして勝ったのかなと思う」と誇らしげにコメント。最後の大一番で、まさに大黒柱として存在感を示してみせた。

　昨シーズンは得点王とＭＶＰを獲得。キャリア最高といえる結果を残したが、追われる立場となった今季は、なかなか得点を挙げられず厳しい日々が続いた。それでも、状況に応じてアシスト役に回り、ＭＦ武藤やＦＷ宮代と得点者が増え、攻撃の多彩さが大きな強みとなった。「どこからでも点が取れるチームができた」と胸を張る。来季も３連覇を目指して突き進む。「タイトルをとることに常に熱くならないと」と強い闘志をうかがわせた。