悲願達成!千葉が09年以来17年ぶりJ1復帰 PO6度目の正直で“J2の番犬”返上 主将・鈴木大「機は熟した」

 J1昇格を決め喜ぶ千葉イレブン(撮影・金田祐二)
 後半、先制ゴールを決める千葉・カルリーニョスジュニオ
 胴上げされる小林監督 
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 「明治安田J1昇格プレーオフ・決勝、千葉1-0徳島」(13日、フクダ電子アリーナ)

 今季のJ2で3位だった千葉が同4位の徳島に1-0で競り勝ち、昇格を決めた。J1で戦うのは2009年シーズン以来17年ぶりとなる。徳島は21年以来の復帰を逃した。千葉は劣勢だった後半の24分、右からのクロスをFWカルリーニョスジュニオ(31)が頭で決めて先制した。1993年のJリーグ開幕時の「オリジナル10」のうち、今も存続する9チームが05年以来、21年ぶりにそろう。ほかに、J2を制した水戸、2位の長崎がJ1に昇格する。

 5879日ぶりのJ1復帰を告げる試合終了の笛が鳴った瞬間、スタジアムは涙と熱狂の渦に包まれた。主将のDF鈴木大が膝をついて顔を覆えば、小林監督は誇らしそうに両手を挙げて拍手。「WIN BY ALL!」コールが響き渡ったように、全員でたどり着いた歓喜の瞬間だった。

 引き分け以上で昇格決定の状況だったが、受け身に回らず勝利を目指した。前半に好機を生かせず後半開始以降は劣勢の展開になると、小林監督は同21分に17歳のMF姫野を投入。準決勝で同点ゴールを挙げて決勝に導いた“ラッキーボーイ”の登場にスタジアムが沸き上がると、3分後にカルリーニョスジュニオによる決勝弾が生まれた。

 2009年の降格以降、何度もJ1の壁にはね返された。12年、14年はJ1昇格プレーオフ(PO)決勝で敗退。準決勝を合わせると計5度、POを勝ち抜けず。クラブマスコットが秋田犬をモチーフにしていたことから“J2の番犬”と呼ばれることもあった。

 23年に就任した小林監督は就任以降、ハードワークの意識を徹底。「勝負の3年目」と今季、2年積み重ねた長所と新たなトライの調和を掲げ総合力を向上させた。降格以降の指揮官9人のバトンを受け継ぎ悲願成就。千葉では在籍経験がなく「よそものですから」と重圧もあったが、はねのけた。

 何より史上最長ブランクとなる16年間、諦めずに声援を送り続けたサポーターが報われた。「機は熟したと思う。本当にみんなのおかげ」と鈴木大。17年ぶりのJ1昇格に導いた指揮官は「大変なことが待っている。共に戦い続けてほしい」と訴えた。「オリジナル10」の一角がようやく帰ってくる。

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