サッカー専門誌フランス・フットボールが選定する2025~26年シーズンの最優秀選手「バロンドール」の表彰式が26日、ロンドンで行われ、33歳のイングランド代表FWハリー・ケーン(バイエルン・ミュンヘン)が初受賞した。昨季はクラブと代表で73ゴールを挙げた。イングランド勢の受賞は01年のマイケル・オーウェン以来。2位はFWキリアン・エムバペ(レアル・マドリード)、3位はFWラミン・ヤマル(バルセロナ)だった。バロンドールは創設70周年。表彰式が初めてロンドンで開催された。
バロンドール創設70周年の主役はケーンだった。節目の表彰式は、第1回受賞者で「ドリブルの魔術師」と称されたイングランド往年の名手、FWスタンリー・マシューズに敬意を表して、通例のパリではなくロンドンで開催。65試合で実に73ゴールを量産し、自身の出身地で栄誉に浴したイングランド代表FWは「さらに特別なものになった」と相好を崩した。
ドイツ1部リーグでは、2位のFWデニツ・ウンダフ(シュツットガルト)の19得点の倍近い36ゴールを挙げて得点王に輝いた。イングランドの主将として臨んだW杯北中米3カ国大会では、1次リーグ初戦のクロアチア戦、決勝トーナメント1回戦のコンゴ戦でともに2得点を挙げるなど、計6点。チームを、地元開催で優勝した1966年大会に次ぐ好結果となる3位にまで押し上げた。
受賞スピーチでは「まっすぐではない道だった。トップに駆け上がった子どもではなかった」と述懐。若手時代は保有元のトットナム(イングランド)から何度も期限付きでの移籍を経験した。
33歳の今、たぐいまれな得点力とゲームメーク力を兼備した万能型FWとして世界で認められる存在に。栄えある賞を手にし「誰も見ていなくても懸命に努力すれば、どんなことだって可能だ」と少年少女に送ったメッセージには、実感がこもっていた。
◆ハリー・ケーン 1993年7月28日、英国ロンドンのウォルサム・フォレスト区出身。2004年にトットナム(イングランド)の下部組織に加入し、10年にトップチームに昇格した。15年にイングランド代表に選出され、W杯は18年ロシア大会で得点王に輝いた。22年カタール大会にも出場した。イングランド・プレミアリーグでは3度の得点王。23年夏にバイエルン・ミュンヘン(ドイツ)に移籍した。昨季得点王。186センチ、86キロ。