正倉院、宝庫の扉「開封の儀」 年に1度、9000点の宝物点検

 奈良時代の聖武天皇ゆかりの品や、シルクロードを経て伝わったとされる約9千点の宝物を集めた正倉院(奈良市)で2日、宝庫の扉を年に1度開ける「開封の儀」が行われた。

 午前10時過ぎ、勅使の押野智行侍従ら15人が正装姿で到着。手や口を水で清めた後、1列で階段を上り宝庫内へ。宝物を納めた六つの部屋の扉にかけられた麻縄をはさみで切り、封を解いた。

 扉を閉める「閉封の儀」の11月29日まで、宮内庁や関係者らが宝物の点検、調査を実施する。

 宝物の一部は奈良国立博物館(同市)で開かれる「第76回正倉院展」(10月26日~11月11日)で展示。「黄金瑠璃鈿背十二稜鏡」など57点が見られる。

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