車の2台持ちは本当に必要? 「もったいない」と感じる人にこそ知ってもらいたい維持費の実態 メリット・デメリットを解説
車の2台持ちは便利な反面、維持費がかかって「もったいない」という声も少なくありません。本記事では、子育て世帯や独身で2台持ちをおすすめするケースとやめるべきケース、2台持ちする場合の維持費の目安、おすすめの組み合わせを紹介します。
■車の2台持ちはもったいない?
車の2台持ちは、地方在住や通勤・送迎などで日常的に車を使う場合は便利です。一方、都市部在住や使用頻度が低い場合では「もったいない」と感じることもあります。
以下を目安に、自分が2台持ちに向いているか確認してみましょう。
【2台持ちがおすすめ】
・車移動が中心
・家族内で車を使う時間が重なる
・用途ごとに車を使い分けたい
【もったいないと感じやすい】
・公共交通機関で移動しやすい
・駐車場代が高い
・月数回しか車を使わない
■車が2台必要になりやすいケース
ここでは、車が2台必要になりやすいケースについて解説します。ファミリーに限らず、独身者でも2台持ちがおすすめな場合があります。
▽地方在住で車移動が中心
地方在住で車移動が中心の場合、2台持ちの家庭が多いです。駅やバス停留所までのアクセスが悪いと、移動に苦労します。特に、故障や整備で車のない状況が生じると困りやすいので、2台持ちは便利です。
▽家族で車の使用時間が重なる
夫婦ともに通勤で車を使う場合や、パートナーの通勤と子どもの送迎時間が重なる場合は、2台持ちがおすすめです。
特に、車移動のほうが時間を節約できたり、買い物なども合わせて済ませたいケースでは、精神的負担や肉体的疲労の軽減につながります。
▽メイン車が趣味・レジャー用
趣味でスポーツカーや大型ワゴンに乗っている場合、日常では何かと不自由しがちです。こうした際に、普段使い用の一台を所有しておくと使い分けができ、趣味用の車もより丁寧に乗れます。
▽Q.2台持ちよりカーシェアがいいケースは?
公共交通機関や自転車で移動しやすい場合、駐車場代が高く、車の使用回数も限られる場合は、カーシェアリングなどの車を借りる方法がおすすめです。
以下の記事では、マイカーとカーシェアリングの費用負担のシミュレーションを紹介しています。
■車の2台持ちのメリット3つ
車を2台持ちすると、用途やメンバーで車を使い分けることができ、いざとなった時にも移動に困りにくいです。さらに、車を使い分けることで劣化を分散でき、結果的に車の総コストを抑えられる場合もあります。
▽用途や運転者ごとに使い分けできる
車が2台あれば、「普段使い用と趣味用」「家族ごと」など用途や運転者ごとの使い分けが可能です。たとえば、平日は街乗り向きの軽自動車で移動、週末はミニバンで遠出といった使い方ができます。
「パートナーは大きな車が好きだけど、自分自身は運転が怖くて乗れない」といった場合もストレスなく使いやすいです。
▽いざという時でも対応しやすい
車には車検や故障・整備など一時的に使えないタイミングがあり、その際に代車を借りられないこともあります。こうした時でも、2台持ちなら不自由しにくいです。
さらに、親戚同士での旅行や大人数での移動など、1台では乗り切れない場合も2台に分かれて移動できます。
▽車の劣化を抑えやすい
車を2台で使い分ければ、それぞれの走行距離や消耗を抑えやすいです。特に、趣味用の車や大型車を日々の通勤等に使わなくて済むため、車両状態を維持しやすく、燃料代を抑えられることもあります。
また、走行距離や車両状態は売却価格にも影響しやすく、結果的にリセールバリューを維持しやすい点もメリットです。
特にアルファードやランドクルーザーなどの人気車では、良い状態を保つことで高く売却でき、実負担を抑えやすいケースもあります。
■車の2台持ちのデメリット3つ
車の2台持ちは便利な反面、維持費や管理の負担が増えてしまいます。維持費を2台分払い続ける余裕がない場合は、本当に2台必要かを慎重に検討することが大切です。
▽車のコストが2台分になる
2台目の車を所有するということは、購入費用が必要ですし、その後も維持費を払い続けなければいけません。
車両価格や維持費は車の種類や状態によっても異なりますが、維持費では年間数十万円の出費を覚悟する必要があります。また、車をローン購入していたらその返済も必要になり、家計が圧迫されるかもしれません。
▽駐車スペースも2台分必要
車の2台持ちでは、駐車スペースも2台分必要です。もともと自宅の土地に2台分のスペースがあるなら問題ありませんが、ない場合は別途借りる必要があります。
都市部では、1カ月あたりの駐車場代が1万円を超えたり、数キロ離れた駐車場しか借りられなかったりするケースもあります。
▽車の管理の手間も2倍になる
車を良い状態で保つには、定期的な洗車や点検、車検・保険の管理などが必要です。特に、あまり乗らない車はバッテリー上がりなどのトラブルも起こりやすく、定期的に動かさなければいけません。こうした車の管理が2台分になることも、2台持ちのデメリットです。
■車2台持ちでの維持費はいくら?
2台持ちでかかる維持費は車の組み合わせによって異なりますが、2台で年間約30万円~80万円程度かかると考えられます。以下に、ボディタイプ別の維持費の例をまとめました。
【スズキ ワゴンR FX 2WD(軽自動車)】
・燃料代:19万6428円
・税金:1万9800円
・任意保険:26万2800円
・車検法定費用:2万6340円
・車検点検料金:3万3550円
・駐車場代:36万円
・整備費用:16万9500円
・3年合計:106万8418円
・1年間の目安:35万6139円
・1カ月の目安:2万9678円
【マツダ MAZDA2 XD FF(コンパクトカー)】
・燃料代:20万9722円
・税金:10万3500円
・任意保険:29万7360円
・車検法定費用:4万4550円
・車検点検料金:3万5750円
・駐車場代:36万円
・整備費用:16万9500円
・3年合計:122万382円
・1年間の目安:40万6794円
・1カ月の目安:3万3900円
【トヨタ ヤリスクロス G 2WD(SUV)】
・燃料代:25万9092円
・税金:11万8500円
・任意保険:23万7960円
・車検法定費用:4万4550円
・車検点検料金:3万5750円
・駐車場代:36万円
・整備費用:16万9500円
・3年合計:122万5352円
・1年間の目安:40万8451円
・1カ月の目安:3万4038円
【トヨタ アルファード 2.5G 2WD(ミニバン)】
・燃料代:44万2242円
・税金:16万4951円
・任意保険:39万6360円
・車検法定費用:5万2750円
・車検点検料金:3万6850円
・駐車場代:36万円
・整備費用:16万9500円
・3年合計:162万2653円
・1年間の目安:54万884円
・1カ月の目安:4万5074円
※年間走行距離1万km、レギュラーガソリン171円/L、軽油151円/Lとして計算。
計算に使用した燃費消費率は新車時のカタログ燃費であり、グレード・駆動方式・車両重量・使用環境(気象・渋滞等)や運転方法(急発進、エアコン使用等)によって異なる。
自動車税、軽自動車税は2022年4月1日以降に購入したとして計算。自動車保険は35歳以上、14等級、全車車両保険価格以外は同条件にて見積もり。
車検点検料はガリバーの車検サービスを利用した場合の目安費用。
保安基準不適合箇所やその他不具合箇所等交換作業工賃や部品代は含まれない。
駐車場代は月々1万円として計算。
整備は洗車を1カ月に1回2000円、オイル交換を6カ月に1回5000円、バッテリー交換を2年に1回2万円、タイヤ交換を4年に1回5万円で行ったとして計算。
上記はあくまで参考値です。
軽自動車でも、維持費は年間15万円~30万円程度はかかるといわれています。大型のSUVやミニバンは年間40万円以上かかるケースもあるため、事前のシミュレーションが重要です。
▽Q.車の2台持ちに年収はいくら必要?
車の2台持ちに必要な世帯年収は「500万円以上」といわれています。
ただし、この金額はあくまで目安です。たとえば都市と地方では物価が異なり、駐車場代も変わってきます。また、世帯年収が500万円に満たない場合でも、維持費の安い軽自動車を選んだり、中古で車両価格を抑えたりしてやりくりできるケースも多いです。
■車の2台持ちで出費を抑えるコツ
車の2台持ちで出費を抑えるには、少なくとも一方は車両価格や維持費が安い車にすることが重要です。また、任意保険も割引制度や条件設定を活用することで、保険料を抑えやすくなります。
▽少なくとも1台は小さい車にする
車は、一般に小さい車のほうが車両価格を抑えやすく、維持費も安い傾向があります。そのため、少なくとも1台は軽自動車やコンパクトカーにすることをおすすめします。
とにかくコストを抑えるなら軽自動車、長距離を乗る場合や5人乗り以上が必要な場合は、コンパクトカーやコンパクトSUVも選択肢です。
▽任意保険で割引等を活用する
任意保険料は、以下のような方法で負担を軽減できる場合があります。
・セカンドカー割引:2台目を通常より有利な等級で契約できる
・等級の引き継ぎ:同居親族間で等級を引き継げる場合がある
・年齢条件の指定:35歳以上補償などにすると保険料を抑えやすい
2台目の購入では、セカンドカー割引を適用できると便利です。また、年齢が若いと任意保険料は高くなりがちですが、等級の引き継ぎや、若い家族が運転する車を1台に絞ることで、保険料を抑えやすくなるケースもあります。
▽中古車で購入費用を抑える
車のコストで最も割合が大きいのは、購入時の車両価格です。そのため、購入コスト自体を抑えることで車の実負担を抑えやすくなります。
中古車でも高年式で安全性の高い車はありますし、無理なく維持できる価格帯の車を選ぶことが大切です。
■2台持ちでおすすめの組み合わせ
ここでは、2台持ちをする場合に費用負担を抑えやすく、使い分けもしやすい実用的な組み合わせを紹介します。
▽最小コスト「軽自動車×軽自動車」
とにかくコストを抑えるなら、税金が少額で燃費も良い軽自動車同士がおすすめです。
同じ軽自動車でも、たとえば通勤用は車高の低い軽自動車(例:アルトやミライースなど)、家族での移動はスーパーハイトワゴン(例:N-BOXやタント、スペーシア)と分けると、使い分けをしやすいです。
▽コスパ抜群「軽自動車×コンパクト系」
長距離運転や、時に5人乗車をする場合は軽自動車とコンパクトカー、コンパクトSUVなどで組み合わせるのがおすすめです。
軽自動車は普通車より税金が安い一方で、本格的なハイブリッドシステムを搭載した車がありません。そのため、長距離移動ではアクアやフィットなどのコンパクトカーのほうが快適に、かつ燃費を抑えられる可能性があります。ヤリスクロスやヴェゼルなど、燃費の良いコンパクトSUVも選択肢です。
▽使い分けで実負担減「軽自動車×人気SUV/ミニバン」
1台を軽自動車にして維持費を抑えつつ、もう1台はミドルサイズ以上のSUVやミニバンにするのも一手です。大きな車は維持費が上がりやすい一方、SUVやミニバンであればリセールバリューが高い傾向があります。
普段は軽自動車利用を中心にし、週末など決まったタイミングでSUVやミニバンに乗れば、車両状態を維持しやすくリセール価格も保ちやすくなります。
▽趣味用と使い分け「軽自動車×スポーツカーなど」
スポーツカーなど趣味性の高い車は、普段使いに向きません。また、趣味性の高い車は高値で売却できるケースもあります。
普段使いは軽自動車やコンパクトカーなど費用負担の少ない車にし、趣味用の一台はここぞという時に乗るようにすると、良い状態を保ちやすいです。
(まいどなニュース/norico)
