阪神・岩田、涙のセレモニー「家族の言葉に救われてやってこられた」引退スピーチ全文

 引退セレモニーで涙を見せる岩田(撮影・田中太一)
阪神・岩田稔(左)は阪神・藤浪晋太郎と阪神・秋山拓巳から花束を贈られる=甲子園(撮影・山口登)
 涙をこらえ、あいさつする岩田稔(撮影・山口登)
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 今季限りでの現役引退を発表した阪神・岩田稔投手(37)の「引退セレモニー」が今季最終戦となる中日戦(甲子園)後に行われ、笑顔でファンに別れを告げた。

 タテジマ一筋16年で奮闘した左腕。セレモニーでは、大型ビジョンに現役生活を振り返る映像が流れ、その後のスピーチでは涙を浮かべて言葉に詰まる場面もあった。

 引退あいさつの全文は以下の通り。

 「今日はこのような盛大な引退セレモニーをご用意していただき、本当にありがとうございます。タイガース関係の皆さま、裏方のスタッフの皆さま、監督、コーチ、そしてチームメート、トレーナーのみなさん、本当にありがとうございました。

 私は2005年にタイガースの方で、希望枠という形で、お世話になることになり、16年がたちました。その中で、入団会見の時に希望の星になりたい、1型糖尿病患者の希望の星になりたいという、思いを胸に頑張っていました。それが、ようやく形になったのが、3年目が終わったあとの4年目の2009年からです。

 そこで、1型糖尿病患者を招待して、頑張ってる姿を見せられるように日々、努力してきました。その患者と会った時に、最初はやっぱり怖がってる顔をしてるんですけど、たくさん話すうちに、すごい笑顔になっていくのがとてもうれしくて。やっぱり、こういう活動をしていて、間違いじゃなかったなと、その時に思いました。

 それが、もう12年続きました。タイガースの選手として、16年プレーさせていただきましたが、今年でユニホームを脱ぐことになりました。たくさんの声援をくれた、タイガースファンの皆さま、本当にありがとうございます。

 僕1人では、ここまで長くやっていけるとは思ってませんでした。やはり、家族の存在があったからです。試合で抑えた時は、当然のようにニコニコして、家に帰った時は笑いながら、『良かったね』って子どもからも言ってもらえたり。打たれて、負けてへこんで帰ってる時も、すごいニコニコ、いい笑顔で、『また頑張ったらいいやん』っていう…(涙)。言葉に救われて、ここまでやってこられました。家族のみんな、ありがとう。

 そして、こうやって寒い中、応援に来てくれるファンの方々も、僕にとっては、みんなビッグファミリーです!みなさんがいなければ、続けられてませんでした。本当に感謝しています。まだ、チームはCSが残っていて、日本シリーズも可能性があるし、僕はいってくれると信じてます。日本シリーズに行ってもらえるように、みなさんまだまだ熱い声援よろしくお願いします。本当に16年間、熱い応援ありがとうございました」

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