【岡田彰布氏の眼】阪神・佐藤輝は打席でもっと冷静に 何でも振りにいってるように見える
「広島5-4阪神」(22日、マツダスタジアム)
阪神・佐藤輝が2本の適時打を放った。だが、能力があるからこそ、今後につなげてもらいたい打席があった。
第2打席以降の4打席は、全て走者を置いた場面で3度初球を打ったのだが、全て厳しいボールにスイングしていった。決して狙っているボールを打ってアウトになったようには見えなかった。
三回2死二、三塁は遠藤の初球、内角低めへのチェンジアップを打って捕邪飛。五回1死満塁も遠藤の初球、内角低めのカットボールを打って一ゴロに倒れた。
七回2死三塁の左前適時打も、ケムナの内角高めの直球にバットを折ったものだ。結果が全てとはいえ打撃の内容としては良くなく、何でも振りにいってるように見えた。
いずれの打席も走者を置いており、相手投手は苦しい状況だ。さらに1球目も3球目もストライクゾーンの大きさは一緒であって、どの打席でもベース板の上を通るボールを打つことには変わりない。
また、球数を重ねるごとに相手投手が投げてくる球種も絞れるものだ。バッターから先に仕掛けなくても、ちゃんと状況を整理して打席に立てば狙うべき球は分かるはずだ。
4番を任されているが、得点圏で思うような結果が残せておらず、焦りもあるのかもしれない。だからこそ冷静に、しっかり考えて打席に立ってもらいたい。