阪神・糸原“ノーノーキラー”本領!六回に前夜の鬱憤晴らす貴重適時打
「阪神6-4中日」(24日、甲子園球場)
勝利への執念だ。阪神・糸原が貴重な一打をたたき出した。
「ヤギ(青柳)が粘り強く投げてくれていましたし、チームでつないで作ったチャンスだったので、とにかく必死に食らいつきました」
強い気持ちで立ち向かった。同点の六回。近本、佐藤輝が連打でつなぎ、目の前の大山が3ボールから申告敬遠された。迎えた1死満塁。カウント1-1から大野雄が投じた147キロ外角直球を捉えた。鋭い打球は遊撃の頭上を越えて左前へ。2人が生還し、聖地のボルテージは急上昇。一塁上でりりしい表情の仕事人は、小さくガッツポーズした。
2敗1分に終わった前カードの広島3連戦では1安打のみ。延長12回を戦った前夜は6打数無安打に終わっていた。たまった鬱憤(うっぷん)を晴らすような一打が、チームの勝利を呼び込んだ。
“ノーノーキラー”も健在だ。今季は完全試合を達成したロッテ・佐々木朗から2安打を放ち、ノーヒットノーランを記録したソフトバンク・東浜、DeNA・今永、オリックス・山本からも安打をマーク。19年9月14日に同記録を達成した大野雄を相手にも、勝負強さを発揮した。背番号33が大逆襲を狙うチームを押し上げる。