阪神・梅野が代打V撃「ホッとする1勝」最下位危機救った!湯浅にプロ初も星プレゼント
「阪神6-4中日」(24日、甲子園球場)
阪神が甲子園で息を吹き返した。梅野隆太郎捕手(31)が八回に決勝の2点左前適時打。八回のピンチを切り抜けた2番手・湯浅京己投手(22)がプロ初勝利を挙げた。連敗を「3」で止めて4位に浮上。6月の月間勝ち越しも決めた。打線は前回対戦で“完全試合未遂”を許した大野雄に黒星こそ付けられなかったがリベンジに成功。勢いに乗って再浮上や!!
背中に浴びる本拠地の大歓声が最高に心地よかった。負ければ最下位転落の危機を梅野のバットが救った。同点の八回に決勝の2点適時打を放ち、5月15日・DeNA戦以来の打点でヒーローになった。お立ち台では「久しぶりなので緊張します」と前置きした上で「明日も勝つバーイ!」の決めゼリフで締めくくった。
出番は終盤に巡ってきた。4-4と同点にされた直後の八回だ。無死から佐藤輝、大山の連打で好機を演出し、2死満塁で代打を告げられた。清水が投じた2ボールからの3球目、ストライクを取りにきた142キロを振り切った。打球は三遊間をゴロで破り、勝ち越しの2者が生還した。
「ファーストストライクを思い切っていけたのが良かった。何とか結果を出したかった。本当にホッとしています」。沸きに沸くスタンドに向かって、背番号2は両手を高々と掲げて応えた。
昨年12月、国内FA権を行使せずに阪神残留を表明。悩みに悩んだ末の決断を後押ししたのは熱心なファンの声だった。自身のSNSには直接メッセージが届き、残留を熱望する多くのつぶやきも目にした。「そういう存在はすごくありがたい」と再認識した。「梅野の残留が一番の補強」と喜ぶファンの声が心に刺さった。
虎党への恩返しを誓って臨んだ今季だったが、思うように結果が伴っていない。開幕から坂本との併用が続いた。「打撃で苦しむ時期が長くて、ファンの期待をどれくらい裏切ってきたのかというくらい裏切ってきた」と心が痛かった。
打率は2割を切り、5月には右脇腹の筋挫傷で戦線を離脱した。その間にもう一人のライバル、長坂も台頭してきた。激しい正捕手争いの中で大きな存在感を示す一打だった。
連敗脱出で4位に再浮上し、ようやく6月の月間勝ち越しを決めた。「チームとして勝てたのは大きい。連敗が続いていた中でこの1勝は大きい。ホッとする1勝になりました」と胸をなで下ろした。この殊勲打は梅野にとっても大きい。まだ71試合残されている。矢野阪神とともに梅ちゃんの大逆襲もこれからだ。
◆今季初の月間勝ち越し 阪神が快勝し6月12勝目で今シーズン初の月間勝ち越しを決めた。今季は3&4月=9勝20敗1分けで勝率.310、5月=11勝13敗.458。6月はこの日で12勝5敗1分けとなり、勝率.706。