阪神・大山 才木のために 先制の100号V2ラン「同期で入ったかわいい、かわいい後輩」

 2回、通算100号本塁打となる先制2ランを放つ大山(撮影・飯室逸平)
 5回満塁のピンチを無失点に抑え笑顔で大山とグータッチする才木(撮影・山口登)
 試合後、ボードを掲げる大山(撮影・田中太一)
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 「中日0-3阪神」(3日、バンテリンドーム)

 1軍へ帰ってきた同期入団・才木のために必ず打ちたい-。そんな阪神・大山の思いが白球に乗り移った。出場658試合目、球団日本選手歴代4位のスピードで達成した通算100本塁打。ベンチに戻ると頭を下げながら、少し照れくさそうにメモリアルボードを掲げた。

 「100号はうれしいけど、全ては勝ったことですね。個人的には一つのまたスタート。ケガ明けの才木は同期で入ったかわいい、かわいい後輩。先に点を取ってあげたいとずっと思っていました」

 0-0の二回無死一塁。カウント2-1から柳が投じた143キロ直球をガツン。左翼席に陣取る虎党の次第に増していく大歓声が、放物線の行方を物語る。中堅右へと運ぶ先制19号2ランとなり、ベンチで才木も笑顔だ。

 6月21日・広島戦で王手をかけてから、10試合足踏みしていた。48打席ぶりの豪弾が、記念の一発となり「たくさんの人の支えがあっての100本」と改めて周囲に感謝した。

 「チームに欠かせない存在になりたい」-。ソフトバンク・松田の闘志を前面に出すプレーに憧れ、2年間、監督としてお世話になった金本知憲氏(デイリースポーツ評論家)からは、主力選手として戦いに挑む覚悟を学んだ。

 「(現役時代に強行出場した金本が)骨折しても安打を打つ姿を見て、僕もそのくらいの覚悟を持ってやらないといけないな、と」

 高い志を常に持ち、球場で戦っている。「比べるのは昨日の自分。(過去の自分を)超えなければならない」。矢野監督も「いい投手からいい場面で打った。記念の本塁打が勝ちにつながったことも悠輔(大山)の中で思い出の1本になったと思う。150、200本と行ってもらえたら」と今後に期待した。

 2試合連続バットで連勝に貢献。大苦戦する広島3連戦が5日から控えるが、変わらず主砲の責務を果たす。

 ◆通算100本塁打 阪神・大山内野手が3日の中日14回戦の二回に柳から今季19号2ランを放って達成。プロ野球305人目。初本塁打は17年7月1日のヤクルト戦で原樹から。

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