阪神・岩崎まさか“大暴投”スクイズ外したはずが梅野のミット届かず 6連敗4位転落

 「阪神4-5中日」(14日、京セラドーム大阪)

 ため息は出し尽くしたはずやったけども…。阪神は同点の九回、守護神・岩崎優投手(31)がまさかの“暴投”で決勝点を奪われた。相手のスクイズを察知して高めに外したものの、梅野が捕球できず(記録は重盗成功)。これでチームは6連敗となり4位に転落。首位・ヤクルトが連敗を止めたため、10ゲーム差とその背中が遠のいた。

 その瞬間、誰もが目を疑った。同点で迎えた九回1死一、三塁。打席には代打・木下。カウント1ボール2ストライクから中日の両走者がスタートを切ると同時に、打席の木下がバットを寝かせる。

 スクイズの動きを察知して手元が狂ったのか、岩崎の投球が高めに抜けた。捕手の梅野も捕れない“大暴投”となり、三走の代走・三好がホームイン。まさかのプレーで勝ち越し点を許す形となった(記録は重盗、木下はスリーバント失敗、三振)。

 「俺にはちょっと分からんなぁ。その可能性はあると思うけど…」。岩崎が相手の動きにつられた可能性を問われた矢野監督は、首をひねりながら推し量った。岩崎は3点差をひっくり返され、サヨナラ負けを喫した6日の広島戦(マツダ)以来の登板。2戦連続での背信投球となった。

 「捉えられているということは、すごくいいということでもないのかなと」。そう振り返った指揮官は「今終わったばっかりで、そんな決められへん」と守護神の配置転換については明言を避けた。

 新型コロナウイルス感染の大山、近本、中野ら主軸を欠く中、厳しい状況が続く。今カード2戦連続完封負けで迎えたこの日も、四回まで30イニングのゼロ行進。しかも初回から3イニング連続の併殺打で好機をつぶし、守備でも五回までに今季1試合ワーストタイとなる3失策で、西武と並び12球団最多の71失策となった。矢野政権下ではワーストタイの9試合連続失策に「何とかせなアカンね」と指揮官も嘆く。

 あの悪夢の9連敗を思い起こさせる今季3度目の6連敗で4位に転落。7月20日以来の借金3となった。奇跡のドラマを予感させた、一時の勢いはどこにいったのか-。

 16日からは再び10ゲーム差に広がった首位・ヤクルト、そして3位・巨人と敵地での戦いが待ち受ける。「やるしかないよね、待ってくれないんで。頑張ります」。東京6連戦の結果いかんでは、矢野監督のラストシーズンが一気に“終わり”へと近づいてしまう。

 ◆矢野政権ワーストタイ9戦連続失策 今季ワーストタイの1試合3失策で、5日・広島戦から9試合連続、計15失策となった。9戦連続は21年以来で矢野政権ワーストタイ。さらにこの日で今季71失策となり12球団ワーストタイに。阪神は昨季まで4年連続12球団ワースト失策数だった。

 ◆盗塁・盗塁刺 公認野球規則9・07(a)(一部抜粋) 走者が投手の投球に先立って、次塁に向かってスタートを起こしていたときは、たとえその投球が暴投または捕逸となっても、暴投または捕逸と記録しないで、その走者には盗塁を記録する。

 盗塁を企てた走者が暴投、捕逸のために余分な塁を進むか、他の走者が盗塁行為によらないで進塁した場合には、盗塁を企てた走者に盗塁を記録するとともに、暴投または捕逸も合わせて記録する。

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