【西山秀二氏の眼】岡田阪神は「3年前と全く違う雰囲気、そら強いわ」 前中日コーチが感じた強さの理由

 「阪神春季キャンプ」(6日、宜野座)

 現役時代は広島、巨人などで名捕手として活躍したデイリースポーツ評論家・西山秀二氏(56)が阪神の春季キャンプを視察。昨年まで中日の一軍バッテリーコーチを務めていた視点から、岡田阪神の強さの理由に迫った。

  ◇  ◇

 読者の皆さまお久しぶりです。今年から再びデイリースポーツの評論家として活動させていただくことになりました。早速、6日の第2クール初日から宜野座キャンプに出向きましたが、阪神のキャンプを見るのはこれが3年ぶり。昨年までは中日のコーチとして敵として戦っていたわけですが、そこで感じていた岡田阪神の強さの“理由”を初日から肌で感じることができました。

 とにかく選手に活気があって、雰囲気がいい。3年前までのキャンプは、どちらかというとコーチ陣が積極的に声を出して、選手を引っ張っている感じだった。それが今は全然違う。シートノックなんかでも、各選手が自ら声を出して雰囲気をつくっている。岡田監督をはじめ、コーチ陣はそれを見守っているだけという感じ。すぐに違いを感じました。

 岡田監督は「俺はすることあらへん」っておっしゃっていて、むしろ「俺がごちゃごちゃ言うたらおかしなるやんか」と。もちろん昨年、日本一になったことで選手に自信が芽生えたということもあるでしょう。それでも3年でここまで変わっているとは正直、驚きました。それと同時に…昨季、中日は9勝15敗1分けと大きく負け越しましたが、キャンプでの練習を1日見ただけで“そら強いわ”と納得させられましたね。

 しかもです、平田ヘッドコーチは「森下あたりはまだまだ教育しないといけないけど、大山や近本なんかはある程度、完成されてきたからほっといても大丈夫」と。主力選手の年齢がまだ若いうえに、チームのバランスもいい。つまり森下などの若手が順調に育てば、この先数年はこの強さが続いていくということなんです。フロントと現場が一体となり、時間をかけてチーム作りを進めてきた結果、その努力が見事に花開いたということでしょうね。

 ◆西山 秀二(にしやま・しゅうじ)1967年7月7日生まれ、56歳。大阪府出身。現役時代は右投げ右打ちの捕手。上宮から85年度ドラフト4位で南海(現ソフトバンク)入団。87年途中に広島移籍。05年に巨人移籍後、同年引退。ベストナイン、ゴールデングラブ賞各2回。通算成績は1216試合716安打、50本塁打、282打点、打率・242。06~10年は巨人2軍および1軍バッテリーコーチ。22~23年に中日1軍バッテリーコーチ。

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