「巨人４－０阪神」（２９日、東京ドーム）

　２年連続の開幕星はつかめなかった。阪神・青柳晃洋投手（２９）は立ち上がりこそ期待通りの好投を光らせたが、中盤に３失点。「任せてもらった開幕で先制点を与えてしまったっていうのが、一番の反省だと思う。僕もチームがゼロの時はゼロで粘らなきゃいけない」。自身５連勝中と相性抜群だった東京ドームの巨人戦で苦汁をなめた。

　初回から２イニング連続三者凡退で、順調な滑り出し。三回の２死満塁のピンチも踏ん張ったが、両チーム無得点で迎えた五回につかまった。無死二塁で戸郷への投球前にボークを宣告されると、両手を広げて驚きの表情。戸郷は打ち取るも、１死三塁から佐々木の打球が遊撃野選となって先制点を献上した。三走のヘッドスライディング生還には岡田監督からリクエストも出されたが、実らなかった。

　さらに２死二塁から対戦打率・５２０と苦手にしていた梶谷に、「僕はベストボールだと思う」と振り返った内角直球を捉えられた。滞空時間の長い当たりは右翼スタンド中段に着弾。痛恨の２ラン被弾で五回に３点を失い、ベンチへ退いた。

　「何で（ボークを）取られたかよく分かんないですけど。結局あそこはバントで送られたのと一緒。その後しっかり抑えられなかった自分の実力不足」と悔しさを押し殺しながら責任を負った。同じ轍（てつ）を踏むわけにはいかない。次は必ずやり返して、エース復権の足がかりにする。