阪神・佐藤輝が決めた!劇勝サヨナラ打 3三振のち快打「これをきっかけに」 今季初3連勝で勝率5割復帰

 サヨナラ打を放った佐藤輝はナインから手荒い祝福を受ける(撮影・田中太一)
 10回、サヨナラ打を放つ佐藤輝(撮影・石井剣太郎)
 10回、サヨナラ打を放った佐藤輝(撮影・石井剣太郎)
3枚

 「阪神2-1巨人」(18日、甲子園球場)

 打者には特権がある。何度凡退しても、1打席で勝利を引き寄せられる。今季初の1試合3三振と菅野に苦しめられていた阪神・佐藤輝明内野手(25)が延長十回無死満塁で、今季無失点の大勢からサヨナラの右前適時打。球団ワーストタイの10試合連続2得点以下でも勝った。勝率5割復帰で引き分けを挟んで今季初の3連勝。聖地が沸いた。

 快音とともに、地鳴りのような歓声が響く。佐藤輝が決めた。虎党の視線を独り占めにし、うれしそうに一塁を駆ける。「いや~、ちょっと寒かったです」。四方八方から歓喜の水を浴びせられ、誰にかけられたかも分からない。ビショビショにぬれながら、笑顔で跳びはねた。

 同点の延長十回無死満塁。「回ってきたら、絶対に決めてやろうという気持ちで打席に入りました」。大勢にオール直球勝負で追い込まれた。カウント2-2。フォークも頭の片隅に置きながら「振り負けないようにいきました」。最後は155キロの内角真っすぐをジャストミート。「何とか抜けてくれて良かったです」。一、二塁間を破り、ベンチからナインが祝福の輪を作った。

 プロ初のサヨナラ安打。昨年8月12日のヤクルト戦(京セラ)でのプロ初サヨナラ打は犠飛だった。「あれは人生で初めてのサヨナラだったと思うので、それはすごい…。だって、そんな一打で勝ったというのは、印象的ですね」。自らのバットで試合を終わらせる喜び。昨季の自身ベストゲームの一つに挙げるほどだった。

 それだけに熱望していたのが甲子園でのサヨナラ打。「京セラもホームでしたけど、甲子園でまた打てたらと思いますね」。有言実行の劇打。自身初の聖地サヨナラ安打は今季のチーム初サヨナラ勝ちにつながった。

 19日は球団OBのブラゼル氏が始球式で来場する。近大時代には1年時の練習用ユニホームが背番号「67」で“近大のブラゼル”と称されたこともある。「小さい時、見てました」。引き分けを挟み、今季初の3連勝。ブラッズを最高の流れでマウンドに上がらせることができる。

 菅野の前には3打席連続三振。今季初の1試合3三振にもなった。「最後は打てたので、そこは良かったかな」。ひと振りで地獄から天国へと景色が変わる。「これをきっかけに」。自身へ言い聞かせるように話した。

 チームは球団ワーストタイの10試合連続2得点以下。ただ、投手陣の奮闘で4勝4敗2分けと踏ん張っている。「野手陣がなかなか打てていない。これから、もっと打てるように頑張ります」。勝率5割復帰。首位・中日とも2・5ゲーム差に縮まった。この1勝が首位猛追の合図となる。

野球スコア速報

関連ニュース

編集者のオススメ記事

阪神タイガース最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(阪神タイガース)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス